コパ・アメリカでウルグアイ相手に2得点する活躍を見せた三好康児(アントワープ)は所属チームでポジションを掴むことができれば、すぐにでも2列目のメンバーに割って入りうるポテンシャルがあり、五輪監督を兼任する森保監督も期待する一人だろう。2列目のポジションであれば左右、中央のどこでもプレーできるチャンスメーカーで、周囲を生かすアクセントのプレーなど、引き出しが多い。

 例えば三好がコパ・アメリカと同じ右サイドに入れば、中島のドリブルや南野の飛び出しもスムーズに発揮しやすいだろう。また同時に久保をトップ下で使うオプションも使いやすくなることが想定できる。逆に三好がトップ下に入れば、彼を起点に右から堂安、左から中島が推進力のある仕掛けがさらに威力を増すかもしれない。とにかく彼に求められるのは所属チームで出場機会を確保し、ベルギーリーグでしかるべき活躍を見せることだ。

 ここからの成長を加味すれば最も面白いタレントがオランダでプレーする19歳の中村敬斗(トゥエンテ)だ。鎌田や三好と異なり純然たるサイドアタッカーである中村は今年5月に行われたU-20W杯を経験し、ガンバ大阪で出番を増やしたのもつかの間、期限付き移籍でオランダに渡った。

 そこから開幕戦で現在は堂安が所属する名門のPSVを相手に衝撃的なゴールを決めると、続くフローニンゲン戦でもゴールを決めて話題を集めた。独特のボールタッチと緩急自在のドリブルで局面を打開できるタイプであり、左右のサイドをこなすが、左から斜めに切り込んで放つシュートを最大の武器にしている。その意味では中島と共通する部分も多いが、180cmの高さやオフ・ザ・ボールで飛び込んで行く決定力も高く、ジョーカーとしてのポテンシャルも高い。

 ヴィッセル神戸でイニエスタなど良質な外国人アタッカーとともに鮮やかなフィニッシュワークで得点に絡んでいる古橋亨梧も代表選出を求める声が強まっている選手だ。非常にスピードがあり、速い展開でも正確な技術と判断力を出せるところは代表向きと言える。U-22代表の遠藤渓太(横浜F・マリノス)は左サイドからのクロスに加えてワンツーなどコンビネーションでゴール前に進出するプレーが得意で、かつ運動量が豊富であり、3ー4ー2ー1を採用する場合はアウトサイドができるメリットもある。

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他のライバルにも無い“ガツガツ感”が代表を変える?