通常は京都丹後鉄道で運転されている「丹後くろまつ号」(C)朝日新聞社
通常は京都丹後鉄道で運転されている「丹後くろまつ号」(C)朝日新聞社
「丹後くろまつ号」の車体は松をイメージ。「走るダイニングルーム」として親しまれている (C)朝日新聞社
「丹後くろまつ号」の車体は松をイメージ。「走るダイニングルーム」として親しまれている (C)朝日新聞社
「丹後くろまつ号」の車内。地元食材を使った食事やスイーツが楽しめる (C)朝日新聞社
「丹後くろまつ号」の車内。地元食材を使った食事やスイーツが楽しめる (C)朝日新聞社

 JR西日本とウィラー、および地元自治体、若狭湾観光連盟は、10月25日(金)、26日(土)に京都丹後鉄道が運行するレストラン列車「丹後くろまつ号」の小浜線乗り入れを発表した。

【「走るダイニングルーム」の車内はこちら】

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■古来より朝廷に海産物を収めた若狭

 小浜線は福井県の敦賀と京都府の東舞鶴を結ぶ全長84.3キロの路線。今回の乗り入れは、10月26日(土)、27日(日)に、沿線の小浜市内で開催される「御食国・和食の祭典in若狭路2019」に合わせて行われる。

 御食国(みけつくに)とは、古来、朝廷に海産物を収めた国を指し、万葉集においては、伊勢・志摩・淡路などが御食国として詠われるとともに、小浜線の走る若狭については、平安時代に編集された「延喜式」に、天皇の御食料(みけりょう)である「御贄(みにえ)」を納める国としての記録が残っているほか、通称「鯖街道」としても知られている。

■若狭の食をレストラン列車で堪能!

「丹後くろまつ号」は、京都府北部の京都丹後鉄道が運行するレストラン列車で2014年5月にデビューした。車両デザインは工業デザイナー水戸岡鋭治氏によるもので、京都丹後鉄道沿線の観光地、天橋立に代表される白砂青松をイメージした「松」がテーマ。漆黒の車体にゴールドのラインで高級感が醸しだされている。

 また、車内は天然木をふんだんに使い、窓には京すだれ、壁には松のデザインをあしらうことで和モダンな雰囲気を演出している。

 小浜線運行に際しては、JR西日本所有のディーゼル機関車DE10形がけん引する。両日ともに西舞鶴~敦賀間を往復し、西舞鶴→小浜、小浜→敦賀、敦賀→小浜、小浜→西舞鶴の4プランが設けられる。

 各コースでは、地元素材をぜいたくに使った食事またはスイーツが提供され、このうち小浜10時58分発敦賀11時56分着のコースでは「若狭湾特選ランチ」として、焼鯖寿司や、若狭牛のローストビーフ、のどぐろ煮付けなどをいただくことができる。

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