乃木坂、欅坂から続々卒業 岐路に立つアイドルビジネスの行方は? (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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乃木坂、欅坂から続々卒業 岐路に立つアイドルビジネスの行方は?

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今市新之助dot.
写真集が爆発的に売れた欅坂46の長濱ねる (c)朝日新聞社

写真集が爆発的に売れた欅坂46の長濱ねる (c)朝日新聞社

2018年、紅白での乃木坂46 (c)朝日新聞社

2018年、紅白での乃木坂46 (c)朝日新聞社

■メンバーのマネジメントコストが上昇か

 一方で乃木坂46の運営会社は、こうした大量離脱もあって組織の立て直しが今行われているという話も聞かれた。AKB48グループではすでに、地方の姉妹グループの運営を本体とは別会社に切り替えつつある。こうしたなか、相次ぐ人気メンバーの離脱は、アイドルグループビジネスの終焉を予感させるという声もある。

「地下アイドルならいざしらず、大手レーベルや事務所が関わっているグループとなるとタレントの管理を厳格にしないといけませんが、全然手が回っていないのが実情です。実際、不人気メンバーのプライベートでの交友関係などに不穏当な話も上がってきています。そこにきて、吉本興業の闇営業問題が浮上したことによって、マネジメント事務所のあり方自体が今、問われる状態になりました。今後さらにマネジメントにコストをかけざるを得ないわけですが、それに見合った売上が見込めるかどうか……。正直、大人数のグループを運営するには杜撰な体制がまかり通ってきたことは否めませんよね」(芸能事務所関係者)

 たしかに社会現象にもなり、多くのスポンサーが絡む中では大規模グループの運営はリスクも多い。一方でこんな動きも。

「今、実は中小規模の事務所がアイドルグループを積極的に仕掛けている状況にあるんです。地下アイドル以上、AKB48以下という感じでしょうか。少し前まで、音楽番組にタレントをねじ込んでレコードを売る大手芸能事務所の商売のやり方には到底かなわなかったんですが、現在では小さい事務所のグループでもSNSを利用して多くのファンを獲得することも可能です。一般人は誰も知らなくてもアイドルオタクは実はパイが大きい。イベント出演を繰り返したり、自社で物販を管理することでグループ単体で月数十万~百万円規模の収入があるところも多いといいます。芸能プロがタレントを抱えて音楽を作り、イベント興行に打って出る……、ある意味で、昭和時代のような“興行”に戻りつつあるんです」(同)

  TVウォッチャーの中村裕一氏は、アイドルたちを取り巻く現状と今後についてこのように考察する。

「確かに、SNSの浸透とともにアイドル市場は多様化がますます進む一方であり、坂道グループのような大所帯では対応しきれない部分も出てきているのでは。それがもしかすると昨今の頻発する卒業と関係あると言えるかもしれません。しかし、だからと言ってアイドルビジネスがすぐに終わりというわけでもなく、管理の難しい大所帯アイドルが岐路に立ったというだけで、形を変えながらこの隆盛はまだまだ続くと思います。また、中小規模の事務所による新規参入はマーケット的にも歓迎すべきであり、自分だけの存在を誰よりも早く見つけ出し、推し続けていきたいアイドルファンにとっても、ありがたい状況なのではないでしょうか」

 地方の中小グループの中から、橋本環奈のようなスターが出現する可能性もある。実際に事務所側も彼女たちの中からなんとか一人でも全国レベルの人気者を生み出そうと、あの手この手で露出させようと必死に営業に回っている。もしかすると数年以内に、今は誰も知らないグループが売上で欅坂46を圧倒する日が来るのかもしれない。(今市新之助)


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