捕手:山田太郎(「ドカベン」水島新司)

 野球漫画界の中でも最も有名なキャラクターの一人。おっとりとしたやさしい外見からは想像できない豪快な打撃に加え、強肩でクレバーなリードもできる申し分のない選手。甲子園では明訓高校を春夏4度の優勝に導き、プロでは三冠王を獲得した。ニックネームの「ドカベン」は「ドカッと大きな弁当箱」の弁当を食べていることが由来となっている。

次点:御幸一也(「ダイヤのA」寺嶋裕二)

一塁手:宮城正(「わたるがぴゅん!」なかいま強)

 喧嘩で敗れた主人公の与那覇わたるを追って沖縄から東京に転向してきたヤンキー中学生。人並外れた怪力を見込まれ野球部に入団し、スラッガーとして活躍するが、基本的な野球のルールを知らない点などは“野球ギャグマンガ”の同作ならでは。ニックネームは同キャラクターの出身地である沖縄の方言で、後頭部の出っ張った人をさす「ガッパイ」。

次点:土屋秀夫(「名門!第三野球部」むつ利之)

二塁手:イガラシ(「キャプテン」ちばあきお)
 
 それぞれに魅力あるタイプの「キャプテン」4人が題材となった同作品でも最も印象深い主将の一人。所属する墨谷二中では高い野球能力と、冷静な状況判断を生かし1年生からレギュラーを掴んだ逸材だ。しかし、ドライで他者に妥協を許さない性格はキャプテン就任時には批判を浴びることも。弟は慎二という下の名前が存在するが、本人は「イガラシ」として作品を通して呼ばれた。

次点:岡本慶司郎(「おはようKジロー」水島新司)

三塁手:轟雷市(「ダイヤのA」寺嶋裕二)

 魅力的なキャラが数多く登場するダイヤのAでも、主人公の沢村栄純らを食うほどの存在感を放つ。なんといっても売りは豪快な打撃。最強クラスの打棒をふるう一方で、不安定な守備、コミュ障な性格など、“穴”も多いが、それもまた人を惹きつける要素となっている。日本を代表する強打者・柳田悠岐(ソフトバンク)も同キャラクターの打撃を参考にしたとのこと。

・次点:谷口タカオ(「キャプテン」ちばあきお)

遊撃手:山田太一(「ペナントレース やまだたいちの奇蹟」こせきこうじ)

 野球漫画の歴史を見てもケタ違いの“ダメキャラ”。小学生のような体で野球センスも皆無と思われていたが、幼い頃に抱いたプロ野球チーム・アストロズを優勝させ、憧れの三原監督を胴上げするという一途な思いを実現させるために、契約金10万円でプロ入りを果たす。柔らかい体を生かした「大爆発(ビッグバン)打法」を編み出し、高卒1年目から31本塁打をマークした。

次点:御園生静(「ワイルドリーガー」渡辺保裕)

次のページ
外野手は個性はぞろい