“ビジネスモンスター”だった? クロちゃん (c)朝日新聞社
“ビジネスモンスター”だった? クロちゃん (c)朝日新聞社

 カラテカの入江慎也、雨上がり決死隊の宮迫博之、ロンドンブーツ1号2号の田村亮などのお笑い芸人が、反社会的勢力の会合に出席し所属事務所から処分された闇営業問題。7月半ばに入ってから吉本興業は芸人らが受け取った出演料を具体的に発表するなど、発覚から1か月以上経っても騒動は収まる様子がない。次は誰の名前が明るみになるのかといまだ各所は戦々恐々する中、お笑いグループ・安田大サーカスのクロちゃんの評価が関係者の間で上昇しているという。 

【闇営業騒動で需要が高まる「ホワイト芸人」たちの写真】

 クロちゃんといえば、ダイエット中に食べたものを少なくツイートしたり、歩くと言ってタクシーに乗ったりとSNSでのウソ投稿で炎上。今や、「クズ」「ウソつき」の代名詞的存在だ。「水曜日のダウンタウン」(TBS系)の恋愛リアリティー企画「モンスターハウス」で二股、告白用に購入した指輪を使い回す、「俺の恋愛の邪魔はしないで」と男性陣を抑制するなど、クズっぷりが露呈。健康番組で「いつ突然死してもおかしくない」と警鐘を鳴らす医師団に対し、別の番組で「あいつらうるさいから、マジで」「泣きマネする女もいるから」と暴言。4月に放送された「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)では、「42歳までの仕送りの総額が6000万円」「親から貰った予備校の教科書代をパチンコに使う」などのエピソードが明かされた。

 まさに、視聴者から見ると相当なクズだが、なぜ評価が高まっているのか。バラエティ番組を手がける放送作家はこう証言する。

「まず、昨今問題になっている闇営業と無縁なところでしょう。7月1日に放送されたラジオで、よゐこの有野晋哉がクロちゃんについて『あいつ不祥事起こさへんねん』と明かし、ドランクドラゴンの鈴木拓も芸人仲間から聞いた話として、『プロだって言ってましたよ。クロちゃんはそういうところ絶対に近づかないつって』と、ホワイトぶりを話題にしていました。また、クロちゃん自身も7月2日に行われたイベントで闇営業について質問されえ、『周りの方たちもツイッターとかで僕がどこにいたとかいっぱい言うから、絶対にそういうことできない』と返答。さらに、『そういうのするの絶対面倒くさいって分かってるから、しないですね。スケジュール管理も面倒くさいじゃないですか』と語っていました」

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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