大原麗子「なが~く愛して」から井川遥まで「お酒と恋」のCM史 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

大原麗子「なが~く愛して」から井川遥まで「お酒と恋」のCM史

このエントリーをはてなブックマークに追加
CM総合研究所dot.
サントリー『角瓶』妹編(提供/サントリーホールディングス株式会社)

サントリー『角瓶』妹編(提供/サントリーホールディングス株式会社)

チョーヤ『The CHOYA』最高の幸せ編(提供/チョーヤ梅酒株式会社)

チョーヤ『The CHOYA』最高の幸せ編(提供/チョーヤ梅酒株式会社)

 科学的根拠があるかどうかは知らないが、、“酒”と“恋”というものは「酔ってなんだかいい気分になる」という点で共通している(度を超えると痛い目を見るという点も)。そこで今回は「お酒と恋」というテーマでCMを紹介してみたい。 

*  *  *
「お酒と恋」を描く名手といえばやはりサントリーがパッと思い浮かぶ。大原麗子が「少し愛して、なが~く愛して」と、いわゆる“ツンデレ”の可憐な女性を演じて人気を博した『サントリーレッド』のCMは、30年以上経った今見ても色あせず瑞々しい気持ちになる。90年代半ばに放送された『オールド』では、長塚京三と田中裕子が部下の女性や年下の男性から思わせぶりな言葉をかけられ、戸惑いながらも喜びを隠せずにピョンと跳びはねる後ろ姿が実にチャーミングだ。平凡な毎日の中で突如心にポッと火がつくような感覚、年齢を重ねてもう二度と味わうことはないと思っていたのに突として心の浮き立つ様を「恋は、遠い日の花火ではない。」と表現したコピーは、当時心の機微など何もわからない未成年だった筆者の記憶にも深く刻まれていて、「大人って楽しそうだなぁ」と思ったりしたものだった。

 2007年には『金麦』が登場。今年1月のリニューアルに伴いCMも刷新したが、発売後10年以上にわたり、かいがいしく食事の用意をしたり『金麦』を冷やしたりして男性の帰りを待つ一途な女性を檀れいが演じた。新ジャンルという商品特性上明るく元気なトーンで描かれているが、構造としては前述の『サントリーレッド』と共通している。『オールド』のような密かに胸を高鳴らせる甘酸っぱさはないが、自分の帰りを待ってくれている女性がいるという安心感もまた、外で戦ってきた男性を心地よく酔わせてくれるのだろう。

 現代のフラットな男女を描くのは『トリスウイスキー』。吉高由里子とロバートの馬場裕之がパートナー役で出演している。仕事を終え一緒に帰宅すると、馬場がレバニラを、吉高がハイボールを作るという役割分担でテキパキと“家飲み”の準備が進んでいく。吉高の声で「幸せだなぁ。君が作るレバニラと、僕が作るトリスハイボール。ぼかぁ家で飲んでる時が一番幸せなんだ」とナレーションがかかり、夕日を眺めながらふたりで晩酌をスタートさせる。「きれいだね」と言う吉高に馬場が「君もね」と返すやりとりは、ふたりのカラッとしたさわやかな関係性を感じさせ、さっぱりしたハイボールのCMにぴったりだ。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい