バーチャル精神科医“クロネコ”が明かす、無償で悩み相談を続ける本当の理由 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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バーチャル精神科医“クロネコ”が明かす、無償で悩み相談を続ける本当の理由

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福井しほdot.

バーチャル精神科医クロネコ(仮)の動画から

バーチャル精神科医クロネコ(仮)の動画から

バーチャル精神科医として活動する一林医師。ツイッター(@ichiipsy)で発信した情報は数万リツイートされることも

バーチャル精神科医として活動する一林医師。ツイッター(@ichiipsy)で発信した情報は数万リツイートされることも

 首から聴診器をぶら下げた、青い瞳の女の子。白衣をまとった医師のような姿で身振り手振りを交えて語りかけてくる。

「今回は、“うつ病って甘えじゃないの?”といった偏見に対し、物申す。物申す系VTuberでいってみたいと思いまーす」

 イラストやCGで描かれたキャラクターがYouTuberとして動画を配信する「バーチャルYouTuber(VTuber)」が近年話題だが、そんなバーチャルな世界に現れた可愛らしい“ドクター”が、密かに人気を集めている。

 名前は「バーチャル精神科医クロネコ(仮)」。

 今どきな女の子のキャラクターを装い、うつ病やパニック障害などの精神疾患をわかりやすく解説している。だが、愛らしく振る舞う姿とは裏腹に、キャラクターが発する声はどう聞いても男性だ。

【写真】クロネコ(仮)の中の人、一林医師

 実は、このキャラクターを使って語りかける人物は、石川県の精神科医、一林大基(いちばやし・たいき)さん。勤務医として臨床の現場で働く傍ら、精神病への偏見や精神科に対する知識不足を改善するべく、2018年11月からYouTubeで動画配信をスタート。「クロネコ(仮)」の“中の人”として、日々、発信している。

 なぜ、自ら顔を出して解説しないのか?

「精神的な疾患を患っている、もしくは患っているかもしれない人は、『人の目を見て話せない』『視線が定まらない』というケースがよくあります。でも、そういった方はVTuberというキャラクターを通したほうが話を聞きやすいかもしれない。ただ、Twitterのフォロワーから『声は人間のものがいい』という人もいたので、本当は嫌だけど、恥ずかしながら自分の声でやっています」

 一林医師がそう言うように、VTuberとして動画配信する以前から、Twitterでも積極的に相談に乗っていた。ただ、家庭環境や性、遺伝的な悩みといった対面では相談しにくい悩みもあるかもしれないので、アカウント名を匿名にして相談できるTwitter連携アプリを駆使。また、自宅などのリラックスできる環境からSNSで相談することも、ハードルを一段下げることにつながっている。これまでに寄せられた質問は、実に4000件。医師としての仕事の合間を縫って、一つずつ答えている。


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