AKB48グループに関しては、すでに11年に「JKT48」が結成されたほか、数多くの人気メンバーが幾度となく海外の地を訪れて現地のファンと交流を重ねるなど、だいぶ以前から海外戦略を意識してきた節はあるが、そうした中でも2018年は「AKB48世界選抜総選挙」の初開催や「BNK48」のブレーク、加えて「AKB48」の10周年記念シングル『君はメロディー』でセンターを務めた宮脇、グループの次世代を担う矢吹、「AKB48チーム8」の本田仁美の日韓合同アイドルグループ「IZ*ONE」のメンバーとしての韓国での活躍を見るにつけて、着実な成果が見られた年でもあった。

 来年にはインド・ムンバイを拠点とする新たな海外姉妹グループ「MUM48」も誕生、さらに現存する7つの海外姉妹グループによるアジアツアーも計画されている。

 大功労者の指原の卒業、そしてさらなる世界戦略の充実という意味においても、来年は世界に羽ばたく新星の誕生に期待したいところである。(芸能評論家・三杉武)

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三杉武

三杉武

早稲田大学を卒業後、スポーツ紙の記者を経てフリーに転身し、記者時代に培った独自のネットワークを活かして芸能評論家として活動している。週刊誌やスポーツ紙、ニュースサイト等で芸能ニュースや芸能事象の解説を行っているほか、スクープも手掛ける。「AKB48選抜総選挙」では“論客(=公式評論家)”の一人とて約7年間にわたり総選挙の予想および解説を担当。日本の芸能文化全般を研究する「JAPAN芸能カルチャー研究所」の代表も務める。

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