ビートたけし「熱湯風呂は熱くない」が波紋 パワハラと芸の暗黙のルールを考える (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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ビートたけし「熱湯風呂は熱くない」が波紋 パワハラと芸の暗黙のルールを考える

連載「道理で笑える ラリー遠田」

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「熱湯風呂は熱くない」発言で物議を醸しだしたビートたけし(c)朝日新聞社

「熱湯風呂は熱くない」発言で物議を醸しだしたビートたけし(c)朝日新聞社

 芸能プロダクションの社長が、煮えたぎるしゃぶしゃぶ鍋に元社員の顔面を押し付けて火傷を負わせたとされるパワハラ騒動が話題になっている。そのときの様子が動画として公開され、多くの人に衝撃を与えた。被害者である元社員の男性はこの社長を刑事告訴した。

 11月24日放送の『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)でこのニュースが取り上げられた際、ビートたけしが「昔だったら俺なんか相当訴えられてるんだろうな」とコメントした。そこで、たけし軍団をはじめとする芸人たちが熱い風呂に入れられてのたうち回る「熱湯風呂」の話題になると、たけしはポロッとこんなことを漏らした。

「本当は熱くないからね、別に。あれで火傷したやつ見たことないんだから」

 安住紳一郎アナはすかさず「それはたけしさんがコメントしない方がいいと思いますけど」とフォローしたのだが、たけしはさらに「そんなに熱いわけないんだよ」と続けた。熱湯風呂が実際には熱くないのは言うまでもないことだ、と思っているようだった。ネット上ではたけしのこの発言が注目され、ニュースとして報じられたり、SNSなどで意見が交わされたりもした。

 近年に入り、多くの芸人がテレビで活躍するようになり、笑いの取り方やテレビでの立ちふるまい方まで赤裸々に語るようになった。その影響もあって、視聴者の「お笑いリテラシー」は年々向上している。そのため、たけしの「熱湯風呂は熱くない」という発言に関しても、それ自体がそれほどショッキングな告白として捉えられているわけではない気がする。

 体を張ったバラエティの企画とはいえ、目に見えるほどの火傷や怪我を負うようなものは基本的に放送されることはない。確かに、バラエティの歴史の中でこれだけ何回も熱湯風呂の企画が行われているのに、火傷を負う芸人が続出したという話は聞いたことがないし、そんな光景を見た記憶もない。だから、「熱湯風呂が熱くない」というのは、言われてみれば当たり前のことなのである。


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