桐野夏生が見たJKビジネスの危うさ「17歳以下の少女は肉のつき方が違うと目を輝かせ…」 (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

桐野夏生が見たJKビジネスの危うさ「17歳以下の少女は肉のつき方が違うと目を輝かせ…」

このエントリーをはてなブックマークに追加

桐野夏生さん(撮影/小原雄輝・写真部)

桐野夏生さん(撮影/小原雄輝・写真部)

『路上のX』
桐野夏生
ISBN:978-4022515308
親に棄てられ、「JKビジネス」に引きずり込まれる女子高生の姿が描かれている

『路上のX』
桐野夏生
ISBN:978-4022515308
親に棄てられ、「JKビジネス」に引きずり込まれる女子高生の姿が描かれている

 貧困や虐待などの問題を抱える少女をサポートする「若草プロジェクト」の設立3周年シンポジウムが青山学院大学(東京都渋谷区)で開かれ、参加した作家の桐野夏生さんらが少女らを取り巻く現状を訴えた。桐野さんは近著『路上のX』の中で親に棄てられ、「JKビジネス」に引きずり込まれる女子高生の姿を描いている。同プロジェクト代表の村木厚子さん、瀬戸内寂聴さんの秘書、瀬尾まなほさん(同プロジェクト理事)らも登壇。桐野さんは取材を進めるうちに、少女たちを食い物にする大人の悪意に衝撃を受けたと明かした。

【貧困、性的虐待、そしてJKビジネス。最悪な現実と格闘する女子高生たちの肉声とは】

*  *  *
「作品を書いている最中に、JKビジネスに詳しく、また経営者とも知り合いだという男性に取材をしました。彼らは17歳以下の少女のことを『アンダー』と呼んでいて、目を輝かせながら『肉の付き方が違う』と語り、『買うのではなく、恋愛対象だ』と言うので大変驚きました。その一方で、彼らには、JKビジネスをする少女たちへの差別意識があります。彼女たちは金のためにやっている、と自己責任論に転嫁して、その裏にある事情を無視する。少女でなくなると商品価値がなくなるので、経営者側が風俗やアダルトビデオに移るようにうまく仕向けます。差別意識があるから嗜虐性も高く、少女の尻に自分のイニシャルを刺青したという事件もありました」

 桐野さんがそう口を開いた。

 JKビジネスとは女子高生を売り物にしたサービス業で2000年代中ごろの簡易マッサージサービス「JKリフレ」が始まりとされている。その後、摘発を受けるも「JK撮影会」「JKお散歩」「JKコミュ」と名前や業態を変えてあらゆるサービスが登場した。もちろん、ただ撮影や会話をして終わるわけではない。ある店では膝枕やビンタ、添い寝、指舐めなどのオプションが用意されており、どれも1000円ほどで追加できるシステムになっている。最近では摘発の影響を受け、JKビジネスの主戦場はSNSに移っている。警察庁の発表によると、SNSによる事犯の被害児童数は増加傾向にあり、その中でも児童ポルノや児童買春が増えている。

 注目すべきは、「被疑者に会った理由」だ。29.6%が「金品目的」、22.9%は「優しかった、相談にのってくれた」と答えている。被害児童たちの心の隙間につけこむ姿が浮き彫りになった。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい