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42歳で電撃結婚、翌年には高齢出産。激動2年を経た女優・水野美紀さんが、“母性”ホルモンに振り回され、育児に奮闘する日々を開けっぴろげにつづった連載「余力ゼロで生きてます」。今回は、水野さんはドラマの追い込み撮影で群馬通い、夫は連日舞台出演と、夫婦でチビの面倒がみられなくなってしまった4日間の緊急体制について。
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久しぶりに自宅で腰を落ち着けて書いている。
この10日間あまりの慌ただしさと言ったらなかった。
昨日、 ドラマ「探偵が早すぎる」が一段落した。
今朝はチビを保育園に送り届け、久しぶりにコーヒーをゆっくり飲んだ。
現在朝の10時。
家のことは溜まっているけれど、今日はお迎えの時間まで自宅で作業だ。
静かな時間は久しぶり。
テレビドラマの撮影は、全10話だった場合、8話のオンエアの頃に最終回あたりの撮影をしていることが多い。
その頃になると最後の追い込みといった感じで、現場はかなりばたつく。
スケジュールはギュウギュウになり、睡眠は削られ、気が荒れて、そこかしこでちょっとした小競り合いが勃発したりする。
ちょっとした言い合いや、ちょっとした羽交い締めだ。
20人から30人がチームで共同作業するのだ。睡眠不足で。
そのくらい勃発するのは健全だ。
先日クランクアップしたドラマは、最終回の舞台となる屋敷が群馬にあり、片道2時間(!)かけて連日通うことになった。
7時に現場に入るために、5時に出発しなければならない。(当たり前だが)
18時に撮影が終わったとしても、帰宅は20時!(当たり前だが)
子供がいなければ、なんてことない。
が、しかし、チビがいる今は、大問題!
保育園への送り迎えができないのである。
朝は9時登園。夕方18時にお迎え。これが基本の時間。
登園時間より前に出発する時は、寝ているチビを起こさないようにそっと起き出し、オムツやタオル、着替えなどを詰めて保育園バッグをセットし、二階で寝ている夫を起こして、チビの隣に移動してもらい、
「あとは頼んだよ」
と、泥棒みたいに抜き足差し足でかける。