転職のためにTOEICスコアを伸ばしたい人ならば、「TOEICのスコアが上がって、転職が成功する」「転職することで収入が上がる」「収入が上がった分で、家族でハワイ旅行に行く」「家族がハッピーになる」「転職先で海外営業の経験を積み、10年後にはグローバル企業からスカウトされる人材になる」というような具合だ。自分の夢をとことん掘り下げてイメージを描いてみよう。

 続いて長期目標には「TOEICスコア830点」「英会話レッスンで辞書を使わず30分間フリートーク」というように、目指す英語力の具体的な内容を設定する。「目標」というより「指標」と呼ぶほうがわかりやすいかもしれない。具体的な数字を盛り込むのもいい。

 中期目標には、英語の具体的な学習内容に踏み込む。文法の苦手分野克服や単語の暗記など、実際の学習内容を入れ込もう。自分がどんな道筋でゴールに近づくのか、イメージがクリアになってくるはずだ。

■目標設定シートを作り 弱気や怠け心を撃退する!

「短期目標は必ず達成してペースをつかんでほしいので少しゆるめの設定を。おすすめは『学習習慣を身につける』といった類いのものです」

 こうして決めた目標は必ず「目標設定シート」に書き出して準備完了。勉強がつらくて逃げ出したいとき、怠け心に支配されそうなときは、自分の最終的な目標を振り返り、自分はなぜ英語を勉強するのか、ゴールを思い出せば気持ちがリセットされる。RIZAP ENGLISHでもレッスンのたびに目標確認を行うそうだ。いざ勉強を始めてみて、予想以上にハードで続けられそうにないと感じたら、負荷を減らしても構わないが、「一度に半分まで落とさないこと。目安は20%程度」と吉田さん。

「ここで目標を大幅に変更してしまっては、意味がありません。特に最終ゴールは絶対に変えないという気持ちを貫いてほしいですね」

 吉田さんによると、脳と体が英語学習に慣れるまでの期間は、約2カ月間だそう。まずはそこまで!

◯吉田秀樹
RIZAP ENGLISHトレーナー。高校時代をアメリカで過ごす。留学、英語サークル講師を経て、2016年から現職。

(文・木下昌子)