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阿部寛、「変人エピソード」と不遇な時代を乗り越えた“苦労話”

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高梨歩dot.
阿部寛 (c)朝日新聞社

阿部寛 (c)朝日新聞社

 「しゃべくり007」(5月14日放送・日本テレビ系)に出演した際は、休日の過ごし方を聞かれると「ホームセンターが好きで3時間はいられる」と語り、「多いときは1日おきに行く」と庶民派の一面も見せた阿部。気の置けない仲間とは「人の悪口で盛り上がる」などと笑顔で語るちゃめっ気も魅力のひとつだ。

 一方、仕事においては作品に対する真摯な姿勢やストイックさ、また阿部の真面目さが現場では高く評価されている。

「今回の『のみとり侍』の撮影前は、松嶋菜々子と共演した映画『祈りの幕が下りる時』の撮影をしていて、繊細な役柄ということもあり、体重をかなり絞っていたそうなんです。ちょっとやせすぎていたので、この作品の撮影に入った京都では、焼き鳥屋に7日連続で行き、『店主から引かれた』とあるインタビューで明かしていました。メニューをかたっぱしから注文し、最後にはおにぎりを4個も食べ、5kg増量したそうです。それくらいやらないと時代劇に対処できる顔つきにならないという役者魂があったようです。また『のみとり侍』のメガホンをとった鶴橋康夫監督は、WEBメディアの取材で阿部さんについて『クソがつくくらい真面目で、勉強熱心』だと語り、応用力もあるので、『楽な仕事をさせてもらった』と彼の実力を絶賛していました」(同)

 阿部は、よくインタビューなどで『27歳ぐらいのとき、ほとんど仕事がなかった』と語っている。そのため、30代はさまざまな役柄を意識して受けたという。「背が高くて使いづらい俳優でも、いろんな役柄ができる」ということを見せたかったそうだ。今は、幅のある役をやらせてもらえるのがうれしいと言い、『だから、どんな役(のオファー)が来たとしても、できるだけ断らないようにしています』(「週刊女性」2018年2月6日号)と語っている。

 芸能リポーターの川内天子氏は、阿部のもうひとつの「苦労」についてこう話す。

「過去にバラエティー番組などで『10年以上美容院に行ってない』とか『洗濯機が回ってるのをずっと見ている』など変人エピソードは事欠かない。阿部さんは一見、クールで怖い顔つきをしているけど、実は変わった愛すべきキャラということで、そのギャップが視聴者にも伝わって親近感がわくんでしょうね。阿部さんはデビュー直後の不遇の時代が有名ですが、プライベートでもバブル期に不動産投資に失敗して莫大な借金を作り、20年かけて返済した苦労人でもあります。完済したあとに結婚したんですが、そのとき阿部さんの『<結婚できない男>(編注:自身の出演したドラマ)が結婚することになりました』というコメントがしみじみと印象に残っていますね。さまざまな苦労を乗り越えて、今の阿部さんがあるのだと思います」

 恵まれたルックスを持ちながらも、決して奢ることなく、地道な努力で今の地位を築いてきた阿部。年を重ねるごとに深みを増す彼の演技を見ていると、今後、40周年、50周年とさらなる躍進を期待せずにはいられない。(ライター・高梨歩)


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