未熟さや知識不足から患者さんが不利益を被ってしまうことも、残念ながら将来、あなたたちは医者として経験するでしょう。間違いを真摯に受け止め、二度と同じことをしないこと、経験をしっかり次に生かすこと、そしていつまでも腐ることなく復活する力「レジリエンス」も必要です。



 医者は決して万能ではありません。まだまだ助けられない病気は多いです。叱られてクシュンと簡単に潰れてしまうようでは、医者は務まりません。

 将来、皆さんが良医になることを心から願って応援します。ガンバレ! (寄稿)

林 寛之(はやし・ひろゆき)/1986年自治医科大学卒。福井県立病院で初期研修を受ける。その後、トロント大学附属トロント総合病院での臨床研修、福井県美浜でのへき地医療などを経て、現在、福井大学医学部附属病院救急科・総合診療部教授。ER専門医として救急総合診療に当たっている。NHK人気番組「総合診療医ドクターG」などに出演

※『AERA Premium 医者・医学部がわかる2018』より抜粋