2012年の九州北部豪雨で、同社と提携する生産者の茶畑が被害に遭うなどしたため、「お茶作りへの起爆剤にできないか」と、お茶の炭酸飲料の開発に着手。14年にレモングラス風味の「red」、15年にストレートタイプの「blue」を販売した。

 実際に「blue」を飲んでみた。おしゃれなボトルのふたを開けると、紅茶の良い香りがする。グラスに注いでみると、シャンパンのようなきめ細かい泡が立った。ペットボトルの紅茶のようなこってりとした甘さかと思いきや、意外(?) にもすっきりとした味わい。ごくごく飲めてしまう。

 JR九州の豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」に八女茶を提供している同社は、茶葉へのこだわりも強い。和紅茶スパークリングには、玉露も作れるレベルの茶葉を使っているという。「炭酸水とブレンドしても、和紅茶が持つ柔らかい香りや風味が薄れず、しっかりとした味わいが楽しめます。炭酸がきつくないのでお子様でも飲めますし、食事にも合います」(古賀茶業の担当者)

 糖の吸収を抑えるなどの研究成果が報告されている希少糖入り。価格は、「red」「blue」のいずれも300ミリリットル入り1本540円(税込)。福岡のホテルや土産物店以外に、同社のインターネット通販などでも購入できる。

 最後は、「世界一まずいコーラ」とも言われる韓国発の「メッコール」。大麦エキス10%入りという、麦を原料とした炭酸飲料だ。

 インターネット通販で購入して飲んでみた。麦茶に砂糖を入れた感じというか、甘い。想像よりもおいしいが、後味が麦茶なのかコーヒーなのかよく分からない。飲み続けていると、口の中に少しむせるような甘みが広がった。これがくせになる人もいるという。

 日本でメッコールを販売するイルファジャパンの公式サイトによると、原料には、韓国で有機栽培された大麦や「世界3大鉱泉水」として知られる韓国・椒井里(チョジョンリ)の天然水が使われている。さらにビタミンやミネラル類を加えることで、「カラダにも美味しいコーラ」となるそうだ。

 メーカー希望小売価格は250ミリリットル入り1本120円。公式サイトからは、箱売りで購入でき、1箱3000円(30本入り、税込)。インターネットなどで評価が分かれるのもうなずける、不思議な味だった。

 コーヒーにするか、紅茶にするか、はたまた麦茶にするか。好みは分かれるだろうが、どれも気分を変えるにはうってつけな味わいだった。(ライター・南文枝)