無駄な会議に効く「隠れファシリテーション」とは?(※イメージ写真)
無駄な会議に効く「隠れファシリテーション」とは?(※イメージ写真)

 政府が推し進める「働き方改革」。最近では、月末金曜の15時の退社を促す「プレミアムフライデー」なんて施策も喧伝されたが、実際に早く帰れたという人はごくわずかだろう。むしろ早く帰るどころか、長い会議に悩まされるビジネスパーソンは多い。そこで、組織コンサルタントで日本ファシリテーション協会初代会長でもある堀公俊氏が、著書『[実用のことば]会議を変えるワンフレーズ』(朝日新聞出版)で明かした、無駄な会議を短くする、新入社員でも実践できる超カンタンな行動を紹介しよう。

*  *  *

 働き方改革の鍵を握るのは、会議の改革です。ある民間機関の調査によると、大企業のビジネスパーソンの全体業務に占める会議の割合は約20%にもなります。なんと、一生の内に7~8年は会議をしている計算になります。しかも、これには会議の資料づくりや事前の打ち合わせの時間は含まれていません。一体どれくらいの時間を費やしているのか、恐ろしくなります。果たして、時間に見合った成果が上がっているのでしょうか。

 会議といえば、こんな経験はありませんか?

 延々と資料の説明が続き、意見を求めてもみんな下を向いてしまい、声の大きい人だけが考えを述べます。若輩者や部外者が口をはさもうものなら、「場をわきまえろ」という無言の圧力がかかってきます。ようやく議論に火がついても、相手の話を全然聞いておらず、同じ話が繰り返されるだけ。噛み合わない議論に疲れた頃に、「では、今日はこのあたりで」となり、うやむやなままお終いとなります。何が決まったのかさっぱり分からず、部屋を出てからボソボソと意見めいたものが出てきます……。

次のページ