「女優」前田敦子に見る“孤高”と“技量”

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 2017年に入って、ドラマ「就活家族~きっと、うまくいく」(テレビ朝日系)、「銭形警部」(日本テレビ・WOWOW・Hulu共同制作)、「LEADERS2」(TBS系)など、テレビドラマで女優・前田敦子の姿を見る機会が増えている。

 特に今月終了した「就活家族」では、主演の三浦友和演じる洋輔の長女・栞を好演し、家族の再構築の兆しを描く重要なピースになった。こうした活躍に呼応して、彼女の女優としての成長に言及されることも増えた。

【写真・顔つき変わった? 4年前の前田敦子】

 前田敦子という女優の「特異性」はどこにあるのか。また、彼女はいま、女優としてどのような地点に立っているのだろうか。その点にスポットを当ててみたい。

 まず、いうまでもなく彼女はAKB48という一大アイドルグループ史上、最も著名なメンバーとして活動してきた人物だ。もとより、AKB48という組織は、所属メンバーがその後の個人のキャリアの足がかりにするための、あくまで「ステップ」である。グループ在籍時から女優を志向していた前田の歩みは、きわめて順当なものといえる。

 ところで、このようにアイドルとしてのキャリアを持つ若手女優の成長は、「脱アイドル」という視点をもって語られることが多い。前田に対する評価もまた、そのような見方が前提になっている。

 しかし、一見女優としての成熟を評価するかにみえるこの「脱アイドル」という視点は、ともすれば形式的で安直な女性観を内包しやすい。

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