今季球団初のCS進出を果たしたDeNAでは、来季高卒3年目を迎える右腕・飯塚悟史に注目したい。今季は2軍のローテーション投手として15試合に登板して6勝7敗、防御率3.52。まだ好不調の波があるが、ストレート&フォークは魅力十分で、ラミレス監督からも名前を挙げられる存在。FAで退団した山口俊、引退した三浦大輔に代わる新たな生え抜き右腕として大きな期待を受けている。

 阪神にも伸び盛りの右腕がいる。今季ウエスタンで14試合に登板した望月惇志だ。横浜創学館高から今季入団したばかりで、球団としては「3年プラン」でじっくり育てる予定だったが、周囲の予想を超えるスピードで成長し、10月には1軍デビューも果たした。チームには藤浪晋太郎がいるが、その他の投手陣は高齢化が進むだけに、望月の台頭が待たれる。

 ヤクルトでは、打撃フォームも本家そっくりの“山田哲人2世”の廣岡大志に期待だ。今季は高卒1年目ながら2軍で113試合に出場して10本塁打をマーク。三浦大輔の引退試合となった9月29日のDeNA戦で1軍デビューを果たすと、いきなりプロ初打席初本塁打を放って見せた。シーズン終了後にはU-23ワールドカップで侍ジャパンの一員として優勝に貢献し、現在は台湾でのアジアウインターリーグで奮闘中。まだ荒削りだが、魅力タップリだ。

 今季最下位に終わった中日の期待度ナンバーワンは、間違いなく高橋周平だろう。今季は開幕から「7番・三塁」でスタートすると、いきなり猛打賞や満塁弾など大爆発し、4月5日からは3番に座ってブレイクの予感を漂わせた。しかし、4月30日に右手を骨折して長期離脱を強いられ、7月末に復帰するものの春先の勢いを失ったままシーズンを終えた。仕切り直しの2017年に“神る”可能性は十分にある。