「恋愛の要素が強かった『逃げ恥』ですが、このドラマにはもう一つのテーマがあると思います。それは、『主婦の家事労働に対する対価』をどう考えるのかということ。家事を仕事にして給料をもらうことで存在意義を見いだしていた主人公のみくり。そんな人間が雇用主と夫婦関係になりタダで家事をするなど、簡単には受け入れないでしょう。なので、今クールは両思いなるところまで。続編でそんな問題を2人でクリアしながら、契約結婚ではなく夫婦として入籍……という感じで続くのではないかという見方もあります。そもそも、原作がまだ完結していないという点もあります」(同)

 その原作について。実は『逃げ恥』の場合、続編をやるほどのストックはないようだ。たとえ続編がスタートしたとしても、ドラマが原作に追いついてしまう可能性もあるのではないか。

「脚本家は『図書館戦争』シリーズや『重版出来!』など、原作モノのドラマ化で評価が高い野木亜紀子氏。そんな野木氏について、『図書館戦争』の原作者である有川浩氏は『野木さんが書かれた脚本は、原作にあってもおかしくないエピソードがたくさんある』『ドラマだけのオリジナルキャラクターも出てくるんですけど、原作に出てきても違和感ない! と、いう感じで仕上げて下さる』と絶賛しているのです。高視聴率が続いた上、オリジナルのアイデアを加えるのがうまい脚本家が手がけているということで、『逃げ恥』もドラマ独自の続編ストーリーが展開される可能性は大いにあると思います」(同)

 TBSは現時点で続編について公式にコメントを出していないが、関係者の間では、来年にも続編がスタートするのではないか、との見方も広がっている。最終回の視聴率にも注目が集まる「逃げ恥」。果たしてどのようなラストを迎えるのか目が離せない。(ライター・丸山ひろし)