羽生結弦、自身の不甲斐なさに“ニヤケ”止まらず… 迷いなき挑戦と強い自信 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

羽生結弦、自身の不甲斐なさに“ニヤケ”止まらず… 迷いなき挑戦と強い自信

このエントリーをはてなブックマークに追加
dot.

NHK杯での活躍が期待される羽生結弦(写真:Getty Images)

NHK杯での活躍が期待される羽生結弦(写真:Getty Images)

 ショートプログラム(SP)とフリーで後半に入れた4回転トゥーループに迷いがあった昨シーズンの序盤。羽生結弦はGPシリーズ初戦のスケートカナダで、SPでは2種類のジャンプが0点になる痛恨のミスを犯し、フリーではノーミスの演技をしたパトリック・チャン(カナダ)を技術点では上回ったものの、悔しい2位にとどまった。だがその悔しさを糧にして攻めの姿勢に転じ、SPに4回転ジャンプを2回入れる難度を上げた構成に挑戦。その結果、SP、フリーともに世界最高得点を塗り替えて史上初となる300点超えを実現する、322.40点を獲得したのだ。

 4月の世界選手権後は左足甲の故障で1カ月半は歩くことさえ制限され、治療に専念するという状況だった今季の羽生。プログラム構成ではSP、フリーとも冒頭に4回転ループを入れて4回転サルコウを続け、フリーでは4回転を3種類4本にし、昨シーズンよりレベルを上げるものにした。

 ケガによるブランクがあったとはいえ、その挑戦は昨シーズンにパーフェクトな演技を2大会で見せた彼にとっては必然のものでもあるだろう。さらに選んだ曲も、SPはプリンスの『レッツゴー・クレイジー』で、フリーは久石譲の『ビュー・オブ・サイレンス』と『アジアンドリームソング』を組み合わせて『ホープ&レガシー』と名付けたプログラム。“動”を表現するSPと“静”を表現するフリーと正反対のもので、羽生自身も「イメージトレーニングをしていても、ショートの曲を聴いたあとでフリーの曲を聴くと『オーッ』となるので。その点では自分の表現の幅をより出したいと思うシーズンです」と語る、挑戦の選曲でもあるのだ。

 だからこそ、シーズン序盤は苦しさも伴うものになった。初戦のオータムクラシックでは、SPでは最初の4回転ループこそ着氷をこらえて成功させたが、続く4回転サルコウが1回転になり無理やり付けた3回転トゥーループで転倒する出だしに。後半のトリプルアクセルからはスピードも取り戻してノーミスの演技をしたものの、得点は88.30点にとどまった。フリーは最初の4回転ループと4回転サルコウをキッチリ決め、ステップから3回転フリップまでの前半は、流れのある羽生が目指す世界を表現しながらも、後半の4回転サルコウからの連続ジャンプが3回転+2回転になると、続く4回転トゥーループで転倒し、最後のジャンプだった3回転ルッツも転倒と、疲労困憊の演技に。優勝はしたものの、合計得点は260.57点と納得できない結果になったのだ。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい