巨人・澤村拓一(東京巨人軍提供)(c)朝日新聞社
巨人・澤村拓一(東京巨人軍提供)(c)朝日新聞社

 セ・パのレギュラーシーズン全日程が終了し、8日からはいよいよクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが始まる。セ・リーグでは、リーグ覇者の広島への挑戦権を懸け、巨人とDeNAが激突する。

 CSが導入された2007年からすべて出場を果たしている2位の巨人に対して、CS初出場の3位・DeNAが東京ドームに乗り込む。今季の両チームの対戦成績は、DeNAが14勝10敗1分けと勝ち越しに成功し、かつ対巨人戦6連勝でシーズンを終えただけに、かなり良いイメージを持って“巨倒”に挑むことができるはずだ。

 DeNAの投手陣では今季11勝5敗、防御率2.86のエース・山口俊が右肩痛で登板回避となり、代わりに第1戦には石田健大(今季9勝4敗、防御率3.12)を送り込み、その後は今永昇太(同8勝9敗、防御率2.93)、井納翔一(同7勝11敗、防御率3.50)の2人の登板が濃厚だ。今季の巨人戦の成績を見ると、石田は6試合で2勝0敗ながら防御率4.15で、今永も4試合で0勝2敗、防御率4.68。井納は4試合で2勝1敗、防御率2.96だが、不安が残る。勝つためには“打つこと”が重要になるだろう。

 打線の中での期待は、言わずもがな、今季打率.322、44本塁打、110打点で本塁打王&打点王の2冠に輝いた4番・筒香嘉智である。9月23日(東京ドーム)、24日(横浜)の巨人2連戦では、計8打数6安打3本塁打6打点の大暴れ。CS前の社会人チームとの練習試合でも好調を維持しており、最も頼りになる存在だ。同時に今季の対巨人戦打率.330で9月に月間12本塁打とアーチを量産したロペスが古巣相手に再爆発すれば、大量得点も奪えるはず。果たしてDeNAの下克上はあるのか。

 迎え撃つ巨人は、第1戦の菅野智之(今季9勝6敗、防御率2.01)からマイコラス(同4勝2敗、防御率2.45)、田口麗斗(同10勝10敗、防御率2.72)の先発3本柱が先発予定。3投手ともに防御率2点台だが、対DeNA戦に限ると菅野が5試合で1勝1敗、防御率4.05、マイコラスが4試合で1勝0敗、防御率3.86、田口も3試合で1勝2敗、防御率3.74と一気に跳ね上がる。不安は拭い切れない。

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