その後も打ち続け、7月31日現在で84試合に出場し、打率.322(リーグ7位)、15本塁打(同9位タイ)、62打点(同8位)、さらに12盗塁(同6位)と、いずれもトップ10入り。守備時に見せる強肩も魅力のひとつで、走攻守において底知れないスケールの大きさを見せている。

 改めて2012年のドラフトを振り返ると、高校生で指名されたのは育成も含めて全部で26人。前述した鈴木、大谷、藤浪、森、高橋の他に、すでに一軍で活躍をしている田村龍弘(光星学院高→ロッテ)や若松駿太(祐誠高→中日)に北條史也(光星学院高→阪神)、濱田達郎(愛工大名電高→中日)、さらには相内誠(千葉国際高→西武)、佐藤勇(光南高→西武)、武田健吾(自由ケ丘高→オリックス)、辻東倫(菰野高→巨人)らの面々が同じ世代として名を連ねる。

 今秋のドラフトでは、田中正義(創価大)ら大学に進学した彼らの同級生たちが新たにプロ入りしてくる。「松坂世代」、「88年組」の後を継ぐ「大谷・藤浪世代」――。今後、その名称が「神ってる世代」となる可能性も十分にある。高いレベルで刺激し合う彼らの活躍に、大きな期待を持ちたい。