1年9カ月ぶりのメジャーのマウンドで復活をアピールしたダルビッシュ。(写真:Getty Images)
1年9カ月ぶりのメジャーのマウンドで復活をアピールしたダルビッシュ。(写真:Getty Images)

 レンジャーズのダルビッシュ有投手が、1年9カ月ぶりに戻ってきたメジャーのマウンドでしっかりと復活をアピールした。

 トミー・ジョン手術を受けたダルビッシュがメジャーで登板するのは2014年8月9日以来。だが念入りにリハビリを重ねてきたダルビッシュの投球はさび付くどころか、グレードアップしたかのような凄みを感じさせた。

 球速は最速で158キロをマーク。伸びのあるストレートで見逃し三振を奪うシーンもあり、本人も「ファストボールがとてもよかった。相手はタイミングが合ってなかった」と手ごたえを感じていたようだ。女房役のボビー・ウィルソンは「全てが素晴らしかった」と、変化球やコントロールを含めてダルビッシュのピッチングを絶賛していた。

 この日のレンジャーズ・ボールパークには、4万6950人の大観衆がダルビッシュの復活を見届けようと集まった。「Yuuu」という応援の声が響くなど常ならぬ雰囲気だったが、ダルビッシュは「とても落ち着いていた」と振り返ったように、過度に高ぶることなく自分のピッチングに専念していた。むしろ同僚のエイドリアン・ベルトレが「みんなが有の復帰に興奮していた。その舞台で有は最高のピッチングを見せてくれたんだ」と話すなど、周囲のほうがダルビッシュの復活劇に平常心ではいられなかった。

次のページ