5回に1点を失ってこの回で降板したものの、5イニングを3安打、1四球、7奪三振、1失点は久々の登板としては上々の結果。81球での交代は試合前の予定に沿ったものだから気にすることではない。ダルビッシュも「フィジカル的にはまだ投げられると感じたが、メンタル的にやり遂げた感があった」と振り返っている。

 この復帰登板で、ダルビッシュはかつて以上とも思えるピッチングができることを証明した。となれば、次なる課題は当然、今後もこのピッチングを続けられるかどうかと、球数をどこまで増やしていけるかになる。

 幸いにもレンジャーズはダルビッシュ復帰までチームを支えた先発5人が好調でローテーションに余裕を持たせることも可能。ブルペンも開幕からクローザーを務めていたショーン・トールソンこそ不振だが、新守護神サム・ダイソンやジェーク・ディークマン、昨季までヤクルトで活躍したトニー・バーネットら中継ぎ陣が好調。本人もレンジャーズベンチもあせることなく、じっくりと完全復活を見据えてほしい。ダルビッシュはすでにそれが許されるだけの格を持つ投手なのだから。