先の会見では「第三者の調査を待って」、今回は「現在調査中」と回答を続ける舛添知事の姿勢に対し、「先延ばしでは?」という質問が飛んだ時のことだ。



「私も早く答えたいんです。今、答えたいこともたくさんあります。ただ今、私がそれを言っても、お恥ずかしいことに都民から信頼を失っている状態ですから、またウソを言っていると言われる可能性がある。ですから厳正な調査の結果が出てから、それを基礎にしてしっかりお答えしたい」

 さらに「ぜひ明日にでも(調査結果が)ほしいと思っているのは私なので、それは信じていただきたい」と、自身の思いを強調した。

 また、数々の疑惑に関して「都民がもっとも怒りを感じているのはどの疑惑だと思うか?」との質問では、こんな本音も吐露した。

「私には、これは全く問題ないし、疑惑でもなんでもないと思っているものもあります。しかし、これはきちっと調査をして、公正なる方がみて判断しないと。私がそうじゃないといっても今は信頼を失っていますので……」

「ご自身で疑惑ではないと思っているものもある?」との問いには「当然です」ときっぱり言い放った。この後も「ご自身の中で、はっきりこれだけは(疑惑じゃない)というのはあるか?」と尋ねられると、「それはありますが、ここで述べることは差し控えさせていただこうと思います」と回答。疑惑に対する知事個人の姿勢が見えた瞬間だった。

 しかし「今すぐ答えたいこともある」と話すものの、調査の終了時期については相変わらず「1日も早い調査を待っている状況」と繰り返すのみ。あとは6月1日から始まる都議会での追及が待たれるが、都議会の会期末は6月15日だ。それまでに果たして「第三者による調査」を終えて、その結果に言及することはあるのだろうか。(文・横田 泉)