ごみ拾いをするボランティア
ごみ拾いをするボランティア
コンビニ前を清掃するボランティア
コンビニ前を清掃するボランティア
渋谷の街に捨てられたハロウィーンの“残骸”
渋谷の街に捨てられたハロウィーンの“残骸”
清掃車が通り綺麗になった渋谷・センター街
清掃車が通り綺麗になった渋谷・センター街

 サッカーW杯や年末のカウントダウンを思わせる混雑ぶりだった、ハロウィーンの渋谷。昨年は翌日のごみ問題などが報じられたが、今年はどうなっているのか。祭りの後の渋谷を歩いてみた。

 ハロウィーンである10月31日が今年は土曜に当たることから、渋谷区や東京都は事前に策をとっていた。東京都は、10月17日から31日まで都内で開催されるハロウィーンイベントの参加者に、「HALLOWEEN & TOKYO」限定の”カボチャのごみ袋”を配布し、「クリーンなハロウィーン」を呼びかけていた。一方、渋谷区は民間の団体と連携して「ハロウィンごみゼロ大作戦in渋谷」を実施、仮装の際に「家で着替え」することや、ごみの持ち帰りを呼びかけていた。

 これらの活動は効果があったのだろうか。11月1日の早朝、渋谷の街に降り立った。

 駅を出てまず目にしたのは、渋谷駅付近でごみ拾いをするオレンジ色のジャンパー姿の男女数人。聞けば、渋谷ライオンズクラブのメンバーだという。この日ごみ拾いをしていたメンバーのひとり、小林もよさんは次のように話す。

「渋谷ライオンズクラブの活動のひとつとして、もともと月1回、渋谷区でごみ拾いをしていたんです。今回はハロウィーン後のごみが大変だという話を聞いていたので、イレギュラーでごみ拾い活動を行っているんです」

 しかし、実際にごみ拾いをしてみると、意外な光景が見られたという。

「実際にやってみると、思ったよりごみが少なくてびっくりしました。昨日のハロウィーンも、子どもたち、小中学生くらいの子たちがごみ拾いをしていく光景が見られて。イベントを楽しむのはいいことなので、終わってからもそんな風に後片付けしてくれるといいですよね」

 続いてはスクランブル交差点を渡ってセンター街へ。日曜ということもあって、ここでは昨日に引き続き、まだ仮装姿のままの人も多い。ゴミ収集場所と思われる場所には、うずたかくごみが積まれており、なかには昨日使用したであろう、着ぐるみのようなものが捨てられている場所もあった。

 そんななか、白いごみ袋を持った人々と何度もすれ違った。よく見ると、ごみ袋には映画「ゴーストバスターズ」でおなじみのゴーストマークが描かれている。センター街をごみ拾いしながら歩く、彼らに話を聞くと、これは「SHIBUYAハロウィン・ゴーストバスターズプロジェクト」という活動の一環だという。参加男性は次のように説明する。

「これは西野亮廣(お笑いコンビ・キングコングのひとりで、現在は絵本作家としても活動)さんが発案した活動なんです。ハロウィーンのごみ問題が報じられていますけど、実際になくそう、と言うだけではなくならない。それなら片づけ自体も楽しめる活動にすればいいんじゃないかということで、ネットなどで呼びかけをして、集まってごみ拾いをしているんです」

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