使わせはじめた年齢は「1歳から」が最も多く(35.8%)、「2歳から」(26.9%)がそれに続いた。「1歳未満から」使わせている人が2割いることも明らかに。

 また、どんなときに使わせているかという設問には、「外出先で子どもの機嫌が悪く、静かにさせたいとき」(18.7%)、「本人が自ら使いたいと意思表示したとき」(17.0%)、「家族が使っているのを見て、子どもが使いたがったとき」(15.7%)、「外食時に他のお客さんに迷惑をかけたくないとき」(12.6%)が上位にあがった。

 ただ、使わせることにまったく迷いがないわけではないこともわかった。子どもがスマホ、タブレットを使うことについて、悩みや不安はあるかと聞くと、「はい」と答えた人は7割超。その内容については、「視力が低下しないかどうか」(29.2%)を筆頭に、「誤って他人に電話やメールをしてしまうこと」(12.6%)、「スマホやタブレットに子守りをさせている気がする」(12.5%)、「どうしても使用時間が長くなってしまう」(12.4%)、「知能の発達に与える影響」(12.0%)、「心の発達に与える影響」(11.1%)など。“子どもの発育、発達に不安を感じつつ、スマホに子守りをさせている”という葛藤があることも明らかになった。

 幼児のスマホ使用に関して、保護者向けのセミナーを行っている、NPO法人イーランチ(静岡・焼津)の松田直子さんは、子どもにスマホを与えて、後ろめたさを感じている母親たちが多いと話す。まだスマホの歴史が浅いこともあり、医学的、教育学的にデータに基づいた指針がなく、大学の研究者が「過度に利用しない」と提言するにとどまっている。「“過度”のものさしがない状態」で、まさに今の子育て世代は“スマホ子育て一期生”として手探り状態と指摘する。

 新たなツールを子育てに役立てられるかどうかは、使い方次第。手探りになるが、それぞれの家族が一度立ち止まって、スマホとの関係を考えることが大切なのだろう。