●年間160万円が使途不明金!? 貯金額はもう100万~120万円増やすべき

 今回は、夫と別居中というHさんから、2人の子どもを大学進学させた場合、金銭的に問題がないかというご相談が寄せられました。可能であれば早期退職を希望されており、老後にいくらお金が貯められるかも気になさっています。早速、家計の収支状況から見ていくことにしましょう。

 現在の年間での手取り収入は、577万円です。月給とボーナスの内訳の記載がないことから、家計収支は年額ベースで試算していきます。

 毎月の支出は24万9500円。毎月の貯蓄額は生命保険を含めて7万7000円で、ボーナスから年2回12万円を貯蓄に回していることから、年間の貯蓄額は116万4000円、支出と合わせると年間合計は415万8000円となります。

 手取り収入577万円から支出と貯蓄額の合計415万8000円を差し引くと、161万2000円が使途不明金だとわかります。確かに、年3回帰省する際の交通費3万円(1回=1万円)、父母に帰省時15万円渡していたり、クリスマスなどのイベント時には出費が増え、かつネットショッピングで衝動買いをしたりすることがあるとおっしゃっています。しかし、これらを考慮しても、100万円以上収支が合わないのは、どこかで浪費しているか、家計管理がずさんと考えざるをえません。

 Hさんの家計の収支を見る限り、年間貯蓄額は先に記載した116万4000円に少なくとも100万~120万円は上乗せできるはずです。2人の子どもを大学まで進学させ、早期退職されたいのであれば、それくらいは貯蓄を行うべきです。「これまで独身時代から別居までほとんど貯蓄をせず暮らしてきたため、焦りがある」とおっしゃっていますが、今回のご相談を機に気持ちを引き締めてもらいたいと思います。

 以下では、Hさんが記載した貯蓄額に100万円をプラスした216万4000円を年間貯蓄額として試算しますが、この金額にはHさんと子どもの生命保険料が含まれています。年間の生命保険料7万2000円を除くと209万2000円です。頑張って年間210万円は貯められるようにしましょう。

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もう100万円貯蓄を増やせれば大学進学は問題なし