女性の体形は男性以上に出産や年齢によって大きく変化する。パートナーには試着して、適正なサイズを把握するように、アドバイスしてみてはいかがだろうか。

●年代を超えて人気の色は「ピンク」「黒」「ベージュ」

次がブラジャーの色。「何色のブラジャーを一番多くお持ちですか?」との問いに対しては「ピンク」「黒」「ベージュ」が、年代を問わず不動の御三家となった(右図)。ショーツでは黒がトップである(右下図)。年代別でみると若い層でピンクの比率が高く、年代が上がるほどベージュの割合が高くなる。黒はどの年代でも安定した支持を受けている。

 全くのおじさん感覚で黒の下着といえば、「セクシー」「大人の色気」を感じてしまうが、どうもこれは妄想らしい。

「女性からすると、黒はスポーティな感じなんです。黒は透けて見えても実は“エロ”くありません。例えばブラジャーの肩ひもが見えていても、タンクトップのひものようにも見えるので、使い勝手がいい色なんです。だから、世代にかかわらず支持されている」(増田さん)

 黒が想起させる男女のイメージの差は、おじさん記者とっては大きなショックでもあり、新鮮でもあった。

 下着白書では、下着の色としても最も好きな色を都道府県別に聞いている。黒がトップに来た上位3県は、福岡県、鹿児島県、沖縄県の九州勢、黒の人気が低いのが、秋田県、青森県、群馬県の東北・北関東勢。「やっぱり情熱的で、開放的な九州は黒かぁ」と、またも妄想してしまうが、毎年の調査ごとに都道府県の順位が大きく変わるため、なかなか一定の解釈はできないとのことだった。

 最後が購入するブラジャーの価格帯についてだ。1000円~2000円未満(下図)が購入の中心価格帯となった。

「下着も2極化の傾向が見えます。ブラジャーを消耗品と考える人は1000円~2000円のものを購入し、こだわる人は1万円前後の高額のものをお買いになります。それでかつてブラジャーの中心価格帯だった5000円前後が苦戦している。14年の消費増税で、より消耗品として捉える傾向が強くなっています」(今井さん)

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