瞑想することで学習や記憶、感情調整にかかわる脳領域を増加させるトレーニングもあります。これは「マインドフルネスに基づくストレス低減法」と呼ばれ、アメリカでは医療施設で実践され、グーグルやインテルでは社員研修で導入されているのです。

 9年間、瞑想を続けた20人の脳のデータをまとめたアメリカでの研究によると、背内側前頭前野(はいないそくぜんとうぜんや)が発達する傾向があったそうです。この部分は、人や他人の心を客観的に見る機能があるとされています。瞑想を続ければ、客観視する能力がアップすると考えられます。

 現代のビジネスマンにとってヨガが必要な理由が、わかってきたのではないでしょうか。体が資本のビジネスマンが健康体になれるのはもちろんのこと、脳も鍛えられるのです。脳力が高まれば仕事ができる男だとみなされ、出世も夢ではなくなるでしょう。女性にも注目されるようになり、人生いいことだらけになるはずです。

 それでもヨガをやらないなら、今話題の「下流老人」への道を歩んでいるといっても過言ではないはず。「上流老人」を目指すのなら、今が最後のチャンスかもしれないのです。

●このポーズができれば一流になれる

 連載の最後でご紹介するのは、「三角のポーズ」。これは自分の力を過信して、思い上がりそうになったときにぜひ試してほしいポーズです。

 一流を目指す人間にとって、慢心は敵です。昇格した途端、部下を見下したような態度を取って高慢になったり、仕事の手を抜く人は少なくありません。
しかし、そういう人は短期的に成功しても、長期的には難しいと思います。一流の人ほど、謙虚で仕事にも真剣に取り組み、自己の鍛練を怠りません。

 三角のポーズは第3のチャクラを活性化させます。第3チャクラを意識する事によって、強くなりすぎた自我を抑え、信頼や理性を見出します。そのためには、全ての活力を司る第1チャクラ、感情や対人関係を司る第2チャクラを整える事が大切です。三角のポーズは第1チャクラ、第2チャクラ、第3チャクラを連動させて動かすポーズなのです。

 このポーズは見た目以上に体のいろいろな部分を使っています。

 首を正しい位置で動かすことにより、首まわりの筋肉の強化とストレッチを同時に行うことができるため、首こりの緩和や予防となります。頚椎ヘルニアなどの方は顔を正面(胸と同じ方向)で行うことで、首に負担をかけずに行えます。

 さらに胸を開いて上向きに回すことで、上半身を大きく動かすので、ぎっくり腰などの腰周りの怪我の予防にもなるのです。疲労回復やストレス解消にもなるので、ぜひやってみてください。