ソニーの意欲作「電子ペーパー時計」 若手発信で“開拓者精神”を取り戻せ (1/2) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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ソニーの意欲作「電子ペーパー時計」 若手発信で“開拓者精神”を取り戻せ

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週刊ダイヤモンド編集部ダイヤモンド・オンライン
電子ペーパー時計「FESウオッチ」。利用シーンに合わせて24通りのデザインが楽しめる(価格は2万9700円) Photo by Masaki Nakamura

電子ペーパー時計「FESウオッチ」。利用シーンに合わせて24通りのデザインが楽しめる(価格は2万9700円) Photo by Masaki Nakamura

電子ペーパーを使い柄を変えられるネクタイなど、様々な服飾品への展開を検討している Photo by M.N.

電子ペーパーを使い柄を変えられるネクタイなど、様々な服飾品への展開を検討している Photo by M.N.

「電子ペーパーでファッションをデジタル化したいんです」

 今から1年半前の2013年12月。ソニー本社20階にある役員フロアの一室で、若手社員数人が熱い思いをぶつけていた。

 向き合っていたのは、平井一夫社長兼CEO。社内の会合で平井社長と交流した際、面談の約束を取り付けてから2カ月後に、ようやくこぎ着けた“直談判”のチャンスだった。

「電子ペーパーを布として捉えることで、新たな価値の提案ができるはずです」

 目を輝かせながらそう話す社員たちの熱意に対して、平井社長が首を縦に振るのに時間はかからなかった。

 製品開発に向けて、トップから早い段階でゴーサインが出たのは、現場の熱意に加えて、もう一つ大きな要因があった。

 ちょうど時期を同じくして、ソニーの中で新規事業の創出・支援に向けたプロジェクトが、有志を集うかたちで少しずつ動き出していたのだ。

 14年4月には、新規事業創出部という社長直轄の部署を設置したことで、若手社員5人による電子ペーパーを使った新たな製品開発が本格始動することになった。

 その開発第一弾が、電子ペーパー時計の「FESウオッチ」(価格は2万9700円)だ。

 時計の盤面と手に巻くベルト部分に電子ペーパーを使っており、重量はたったの43グラム。電子ペーパーに表示される白黒の模様を様々に組み合わせることで、24通りのデザインを楽しめるようにしているのが特徴だ。

 ボタン型電池を採用しており、寿命は1日25回時刻を表示させると、約2年間持つ計算だという。

 昨年9月からは、「SONY」ブランドを一切使わず、外部のクラウドファンディングの仕組みを使って、2回で計2000万円以上もの資金を調達しており、開発チームとしても大きな手応えを感じているという。

 FESウオッチの生産は、液晶テレビ「ブラビア」などを生産するソニーグループの稲沢工場(愛知県稲沢市)が担っており、量産化に入ったことで、出資者にはすでに製品を届け始めている。

 今後は、時計以外にも電子ペーパーを使ったイヤリングやネクタイ、メガネのフレームといった製品展開を考えているという。


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