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中田英寿 つなぐ ブラジル

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 コンフェデレーションズカップのためにブラジルを訪ねた。ブラジルに行くのは約半年ぶり。前回は昨年末に行われた、ロナウドやジダンが主宰した国連のチャリティーマッチへの参加だった。

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 ブラジルにはこれまで5、6回は訪れているが、2週間という長期間滞在したのは初めて。また今回はリオデジャネイロやサンパウロ、ブラジリアといった大都市だけでなく、ポルトアレグレ、レシフェのような地方都市にも行き、改めてブラジルの魅力を知ったような気がする。

 ブラジルは建築やインテリアデザイン、ファッションなどの分野で最近注目を集めている。

 日本対ブラジルの試合があったブラジリアは、1950年代から計画的につくられた首都で、カテドラルや国会議事堂、大統領官邸など、オリジナリティーあふれる建築物が多いことで知られている。これらを設計したのは、世界的な建築家として活躍したオスカー・ニーマイヤーだ。昨年末、104歳で亡くなってしまったが、生前に一度は会いたかった好きな建築家のひとりだ。彼の作品はブラジリアだけでなく、ブラジル全土、ヨーロッパにも多く残っているが、その集大成と言われるのがブラジリアの建築群だ。いつか見たいと思っていたのだが、今回じっくり見て回って、その素晴らしさを体感することができた。

 特に素晴らしかったのは、王冠のような外見を持つカテドラル。外観もさることながら、内部に入ると天井まで伸びたステンドグラスに囲まれ、そこにブラジル独特の強い日差しが当たる。ヨーロッパの聖堂の重厚で荘厳な雰囲気とはまるで別物だが、光に包まれた教会もまた神々しい。夜のライトアップされた姿も美しく、昼間とは違う雰囲気を漂わせている。

 今回はブラジルのさまざまな料理も楽しむことができた。シュラスコのような肉料理や伝統的なポルトガル料理だけでなく、イタリアンやそれ以外の料理もかなりレベルが高い。いずれもサンパウロだが、ブラジル各地の名産品を味わえる「brasil a gosto」
(http://www.brasilagosto.com.br)やフュージョン料理の「mani」 (http://www.manimanioca.com.br)などは、味はもちろんインテリアや料理のプレゼンテーションも素晴らしい。日本にあれば何度でも行きたいと思わせる一軒だった。

 またサンパウロにあるイビラプエラ公園は、散歩をするには絶好の公園だ。サンパウロ市民の憩いの場で、ニューヨークのセントラルパークのような雰囲気だが、南米らしい自然を味わうことができる。
MAM - Museu de Arte Moderna(現代美術館)などニーマイヤーが設計した建造物がいくつもあり、日本式の庭園もある。日本代表の試合を観ていても、ブラジル人が日本に対して親しみを抱いているのは、みんな感じただろう。この公園や、かつて日本人街だったリベルダージ地区からも、両国の古くからのつながりを感じることができる。

 ブラジルには26の州があり、それぞれがひとつの国と言ってもいいくらいの独自の文化を持っているのだという。サッカーとサンバカーニバル、ボサノバくらいのイメージしかない人も多いだろうが、まだまだ面白いところが多そうだ。来年はワールドカップ、さらに2016年にはリオデジャネイロオリンピックも開催されるとあって、これからもどんどん新しい魅力が生まれそうな気がする。次に行くときはもっと地方にも行ってみたいし、郊外にあるというリゾートにも興味がある。日本から行くにはかなり遠いが、それでも地球の裏側まで行く価値はあると思う。


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GUCCIは、REVALUE NIPPON PROJECTのクラフトマンシップを尊重しその支援を行うことに共感し、TAKE ACTION FOUNDATIONが主催する、REVALUE NIPPON PROJECT CHARITY GALAをサポートしています

(更新 2013/6/28 )


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プロフィール

中田英寿(なかた・ひでとし)

 元プロサッカー選手。日本代表として五輪やワールドカップで活躍。98年、ベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)からセリエAへ移籍。日本人の海外移籍のへの門を大きく開いた。その後、名門A.S.ローマなど伊英のトップチームで活躍し、2006年引退。引退後に世界を旅し、2009年に一般財団法人TAKE ACTIONFOUNDATIONを設立。また、観光庁アドバイザリー・ボードのメンバーに就任する。2009年4月よりに“日本の旅”を開始、この活動をきっかけに同財団の主催で伝統工芸・文化の技術を尊重しその支援を行うプロジェクト「REVALUE NIPPONPROJECT」をスタート。2003年より、東ハト執行役員CBO(最高ブランド責任者)を務める。公式サイトhttp://nakata.net/

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