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第39回 可愛く生きる

文・大谷由里子

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マンガ/上大岡トメ

マンガ/上大岡トメ

 高齢者の貧困が問題になっている。

 内閣府調査の「世帯の高齢期への経済的な備えの程度」で、60~64歳で経済的な備えが「十分だと思う」と答えた人は3.6%。

「かなり足りないと思 う」と答えた人はその10倍、35.5%だった。

 これからは、高齢者の貧困も問題になるらしい。

 わたしも、あと数年で 60歳。他人事じゃない。

 しかも、ぜったい、貯蓄が十分だとも思えない。

 じゃあ、どう すればいいのか。

 結論は、「死ぬまで働きたい!!」。

 そんなにプライドはない。どんな仕事でも与えてもらったら楽しくやる自信はある。

 ただし、そんなに運動神経はよくないし、力もない。

 でも、深夜勤務は大丈夫。夜には強い。

 こんなことを考えていると、いろいろ妄想モードになる。

「熟女バーなんてどうだろうか?」

 そういえば、わたしの知人で70歳でもスナックで働いている女性がいる。

 彼女は、雇われママ。こんな話をしてくれたことがある。

「単身赴任のサラリーマンの話を聴いてあげて、一緒に歌ってあげたら喜ぶの。何よりも、わたしは、乾きものを出さないの。ひじきとか、いろいろ煮物を作って出してあげるの。それは、わたしの持ちだしよ。でも、みんな、『ママの店に来ると落ち着くの』と、言ってくれるわ」

 この仕事ならできるかも。

 ちなみに、わたしは、煮物も得意だし、ぬか漬けも自分で作っている。もちろん、カラオケは好き。

 また、わたしの仲間のおばあちゃん。

 80歳になってもショットバーを経営していた。

 彼女は、こう言っていた。

「うちは、カクテルなんて洒落たものはないわ。焼酎とかウィスキーの水割りだけ。つまみも乾きもの。でも、一人で2軒目、3軒目にちょこっと飲んで帰る場所でいいの」

 こんな店もいいかもしれない。


(更新 2015/11/17 )


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プロフィール

大谷由里子(おおたに・ゆりこ)

 1963年奈良県生まれ。京都ノートルダム女子大学を卒業後、吉本興業に入社。故・横山やすし氏のマネージャーを務め、宮川大助・花子、若井こずえ・みどりなどを売りだし注目を集める。2003年、研修会社の志縁塾を設立。「笑い」を取り入れた「人材育成研修」は、NHKスペシャルなど多くのメディアで話題となっている。 現在は、年間300を超える講演・研修をプロデュース中。主な著書に『仕事で大事なルールは吉本興業で学んだ』(こう書房)、『はじめて講師を頼まれたら読む本』(中経出版)など多数。

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