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拍手と歓声に感動。韓国のアニメーション映画祭

文・中島かずき

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11月8日~10日まで韓国に行ってきました。
プチョン市で開かれた国際学生アニメーション映画祭で、『劇場版天元突破(てんげんとっぱ)グレンラガン・紅蓮篇(ぐれんへん)』が上映されるので、そのあとに開かれるトークショーに出演するためです。

プチョンはソウルから車で1時間くらいの郊外都市なのですが、マンガやアニメなどの文化に力を入れている街で、夏の国際ファンタスティック映画祭と、この国際学生アニメーション映画祭を定期的に行っているのだとか。

通訳のチョンさんの他に学生スタッフのチュ君とオウさんが僕達のアテンドをしてくれたのですが、この三人が日本語がペラペラ。
三人ともボランティアスタッフなのですが、たいしたものです。しかも非常に熱心で、この映画祭を成功させるために僕達と積極的にコミュニケートしていこうという気持ちが伝わってきます。

『グレンラガン』の上映は二回。
一回目は日本の長編アニメ四本のオールナイトで、午前四時くらいからの上映。
メインは午後三時頃からで、そのあとに僕とガイナックスのプロデューサーの武田康廣(たけだやすひろ)さんが一緒にトークショーを行います。

韓国ではテレビシリーズはケーブルテレビのアニマックスで放映したらしいのですが、もちろん劇場版は未公開。
『グレンラガン』の認知度がどのくらいあるか不安だったのですが、500人近いキャパのメイン上映のチケットは完売。オールナイトもほぼ満席と聞き安心しました。

韓国の人達がどういう風に受け取るのか知りたくて、メイン上映時に会場で一緒に観たのですが、主人公が大きな挫折から立ち直り大見得を切るシーンで歓声と拍手が起こり、こっちが感動してしまいました。海外での反応を肌で感じるのは初めてだったのですが、自分達が面白いと思って作った作品が国境を越えて受け入れられるのは嬉しいものですね。上映終了後も大きな拍手を送ってくれました。ホッとした気持ちと感謝の気持ちで、ちょっと目頭が熱くなってしまいました。

実はこの時期、劇団☆新感線の『髑髏城(どくろじょう)の七人 アカドクロ』のゲキ×シネがソウル市内の映画館で上映されてもいたのです。
ゲキ×シネとは、演劇の公演を10台以上のカメラで撮影し、映画作品のように編集して映画館で上映する、言わば舞台の映画化。新感線の公演作品は定期的にゲキ×シネ化しているのです。

今回初めての韓国上映ということで、うまく時期が重なったので、できればこちらも観たかったのですが、ちょうど『グレンラガン』と上映時間が重なったために断念しました。

豊臣秀吉(とよとみひでよし)に対抗するため関東を支配しようとする信長(のぶなが)の残党と、それに抗(あらが)う名もなき男達の戦いという物語を韓国の人達がどう観るのか、それよりもちゃんとお客さんが入ってくれるのか、大いに気になるところだったのですが残念です。

さて、『グレンラガン』上映のあと、いよいよトークショーとなったのですが、その話は次回に続きます。


韓国プチョン市で行われた国際学生アニメーション映画祭HP

『髑髏城の七人 アカドクロ』韓国上映のHP


(更新 2008/11/13 )


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プロフィール

中島 かずき(なかしま・かずき)

 劇作家、脚本家。福岡県出身。1985年より劇団☆新感線の座付き作家に。「阿修羅城の瞳」「髑髏城の七人」などの物語性を重視したエンターテイメント時代活劇"いのうえ歌舞伎"を多く生み出す。「アテルイ」で第47回岸田國士戯曲賞受賞。コミック原作や、アニメ「天元突破グレンラガン」(07、09)脚本・シリーズ構成、「仮面ライダーフォーゼ」(11)メイン脚本など幅広く活躍。脚本を手がけた「真田十勇士」(演出:宮田慶子、主演:上川隆也)が8月から上演される

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