レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ザック・デ・ラ・ロッチャの足の大怪我を理由に2023年の北米ツアーを中止
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、ザック・デ・ラ・ロッチャの足の大怪我を理由に2023年の北米ツアーを中止

 現地時間2022年10月4日、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが、2023年に予定していた北米ツアーをキャンセルすることを発表した。ボーカルのザック・デ・ラ・ロッチャが、ライブ中に負った足の大怪我からまだ回復中のためだ。

 デ・ラ・ロッチャは、「(負傷した)シカゴ公演から約3か月が経ったが、いまだに自分の足を信じられない思いで見下ろしている」と声明で述べた。「バンドとして復活して、およそ30年前に始めた活動を続けられることを願いながら、パンデミックの中で2年間待ち、リハーサル、トレーニング、和解をし、本来の姿を取り戻すために努力を重ねてきた。それにも関わらず、わずか1回半の公演で自分の腱が切れてしまった」と彼は続け、新型コロナウイルスの影響で何度も延期されたツアーの7月11日の米シカゴ公演で、ライブ開始4曲目で脚を負傷したことに言及した。

 感情に訴えかける詞と激しいパフォーマーとして知られる52歳の彼は、残りの日程を座って行うことで耐え忍んだが、声明によるとそれさえも不可能になったようだ。

 彼は、「この世が自分に仕掛けた悪い冗談のようだ。これを書きながら、悪い状況に過ぎないと自分に言い聞かせている。ただの最悪な瞬間だと」と述べ、「そして残念ながら、これは多くの作業と治癒を必要とする瞬間でもあるんだ。左足のアキレス腱がひどく切れていて、腱の8%ほどしか残っていなかった。その部分さえも大きく損傷している。再びパフォーマンスができるかどうかという単純な問題ではなく、今後の基本的な動作にまで関わる事態になっている」と2011年7月の再結成ツアー以来初となるバンドの大規模なツアーを頓挫させることとなった怪我の詳細を明らかにした。

 そのため、2023年2月22日のニュー・メキシコ州ラス・クルーセスを皮切りに、4月2日のデトロイト公演まで予定されていた北米ツアーの残りの公演をキャンセルするという難しい決断を下したと語った。今回の発表は、レイジが2022年8月から9月にかけてのイギリスとヨーロッパでのツアーを医師の指示によりキャンセルした後に行われた。

 「ライブをキャンセルするのは嫌だし、ファンをがっかりさせるのも嫌だ」とデ・ラ・ロッチャは続け、「みんなは、俺たちに会うためにとても辛抱強く待ってくれた。俺はそのことを決して忘れない。それが当然だとも思わない。皆さんには、究極の感謝と尊敬の念を抱いている」と綴った。そして、ギタリストのトム・モレロ、ベーシストのティム・コマーフォード、ブラッド・ウィルク、そしてオープニング・アクトのラン・ザ・ジュエルズ、自身のツアー・スタッフ、今回のツアーを実現させるために協力したすべての人々に心からの感謝を述べて、メッセージを締めくくった。現時点では、振替日程が行われるかに関する情報はない。