配信時代におけるフィジカルでのヒットとは?! Snow Manの新曲

2020/10/19 14:23

配信時代におけるフィジカルでのヒットとは?! Snow Manの新曲
配信時代におけるフィジカルでのヒットとは?! Snow Manの新曲


 最近はストリーミングサービスでサプライズリリースというパターンがずいぶん増えたが、このやり方でヒットを出すというのは、やはり配信の時代ならでは。フィジカルのCDに関していえば、今もプロモーションの基本として、リリース前にいかに事前告知を徹底できるかが重要となる。CDだとサプライズという瞬間的な話題性では購入につなげるまでに遅れを取るし、ファンの期待を煽っておくことで、発売日に一気に結果が出るからだ。

 今週のHot 100で首位を獲得したSnow Manの「KISSIN' MY LIPS」は、フィジカルのCDリリースとしてはとてもお手本的な動きをしていると言える。まず、この曲の存在が告知されたのは、半年以上前の2月だ。その時点ですでにツイッターのポイントが、3/2付で初登場14位となっている。その後はテレビ出演などを挟みながら告知を徹底していき、7月22日に彼らの公式YouTubeチャンネルで正式にリリースを発表。8月28日には同じくYouTubeチャンネルで告知ティーザーをアップし、9月4日にはMVをリリース。動画再生数のポイントは、9/14付で11位まで上昇した。そして、10月7日にCDをリリースし、今週の結果となったのである。

 彼らはダウンロードやストリーミングといった配信を一切していない。そのため配信のポイントがつかない事は、チャート集計上は不利だが、それを補うくらいフィジカルでの勢いがあると同時に、ツイッター上のファンの盛り上がりが非常に熱い。逆に言えば、これほどの熱いファンがいないことには配信の時代に、ここまでの結果を出すことはできないだろう。

 今後の課題は、いかにロングヒットさせるかだ。配信がないのは長くヒットさせるには不利だが、2月にリリースされた彼らのデビュー曲「D.D」は今週もHot 100で55位となっており、8カ月以上もの間ほぼ100位以内で推移している。「KISSIN' MY LIPS」がどこまで長くヒットし続けられるのかにも、ぜひ注目していただきたい。Text:栗本斉

◎栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。

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