田原俊彦、切れた息は、芝居かリアルか?――NHKホールでの完璧なエンターテインメント 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原俊彦、切れた息は、芝居かリアルか?――NHKホールでの完璧なエンターテインメント

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田原俊彦、切れた息は、芝居かリアルか?――NHKホールでの完璧なエンターテインメント

田原俊彦、切れた息は、芝居かリアルか?――NHKホールでの完璧なエンターテインメント


 田原俊彦【TOSHIHIKO TAHARA 40TH ANNIVERSARY EVE (ハートマーク) 平成 LAST LIVE!】のオフィシャル・ライブレポートが到着した。
田原俊彦 その他ライブ画像

 2019年4月21日、NHKホールにて【TOSHIHIKO TAHARA 40TH ANNIVERSARY EVE (ハートマーク) 平成 LAST LIVE!】が開催された。日曜日とあって、全国から集まったであろう40年分の熱い思いを抱えたファン3,600名が客席を埋めた。ステージ中央の階段とステージ前方に伸びる赤い絨毯が主役を待つ。

 ステージに設置された巨大スクリーンに映し出されたオープニング映像では、シングルのジャケットが本のページにめくるように、カウントダウンされていく。そして、シルエットが映し出され、白のスーツを着た田原俊彦が登場。キリっとターンを決める。オープニングは、デビュー曲「哀愁でいと」。一気に時間が戻る。年齢を感じさせないキレのあるダンスで、「グッドラックLOVE」、「原宿キッス」と続く。

 MCでは、「こんばんは」の挨拶とともに、デビュー前に『レッツゴーヤング』で立っていたNHKホールのステージに帰ってこれたことに感謝。そして、あの頃の声援が脳裏に焼き付いていると。彼なりのジョークで笑わせながら、完璧なエンターテインメントを見せてくれる。

 58歳となった彼が魅せる「さよならloneliness」、バラードの「どうする?」、あの頃とは違う優しさや切なさ、誰かを思う気持ち、経験した苦さや愛が潜んでいるようだ。1989年にリリースされた作詞:松井五郎氏、作曲:都志見隆氏の「ごめんよ涙」赤いサイリウムが客席を彩り続ける。スタンディングで見ていたファンに、2時間持たないでしょと座ることを促す。今日は75枚のシングル、アルバムもいれたら350曲はあるだろう曲から選んだ25曲だと。

 バンドが「ハッとして!Good」、「NINJIN娘」、「君に薔薇薔薇…という感じ」などをインストルメンタル・メドレーで演奏する間に、赤のコートに着替えて登場し、ポリリズムを刻むドラムのビートに合わせて軽快なステップで「チャールストンにはまだ早い」を披露。
「ジュリエットへの手紙」では、キーボードのピアノの音とスモークで切なくも、奥行きのある世界を作る。アップテンポな曲バラードを交互に繰り返すような、立ち止まることがないライブ。そして、彼はステージ上で水を飲まない。切れた息は、芝居かリアルか? 

 バンドメンバーとダンサーメンバーの紹介。ダンサーのNAOTOがマイクを持ち、ダンサーも応援してくれていることの感謝を。そして、本人のMCでは、「ステージが一番好きであること」「一度きりの人生、自分の思うように生きたい」「誰がなんといってもまっすぐに進むこと」を伝える。自らを「わがままで、傲慢で、自分しか信じていなくて」と語り、「しぶとくいきますよ」、と。ライブ中に何度か出た「しぶとく」という言葉だ。そして、「いい時ばかりじゃなかったけれど、こんな僕についてきてくれて本当にありがとう。50周年までついてきてください!」と、40年間を支えてきてくれたファンへの感謝の言葉を添えた。

 「雨だ」という言葉とともに、松井五郎氏が訳詞を手掛けた「雨が叫んでる」から『教師びんびん物語』主題歌であり、52歳の現役サッカー選手三浦知良のチャントとして使われた「抱きしめてTonight」。時間は前にしか進まない。人の数だけ生き方があり、卒業や別のステージへ進むことを勇気と呼ぶこともあるが、続けることもまた最高の勇気だ。そして、記録になり記憶になる。田原と三浦知良選手の共通点はそういうことなのかもしれない。

 ダンサータイムで赤と青の衣装に変え、ひまわりの映像とともに登場し、「ヒマワリ」。ひまわりになり大切な人を励ます曲だ。そして、割れたハートのネオンとともに「悲しみ2ヤング」。「顔に書いたロマンス」の歌詞“時間よ止まれ”で曲が止まり、彼が動きを止めた瞬間に起きた声援は、ホールを突き破るほどの強さだった。

 MCでは、以前は99.99999%女性だったのが、最近は男性が増えていることを嬉しいことを伝える。そして特別ゲストを呼び「夏ざかりほの字組」。そう、ゲストは研ナオコさん。ハグをして、歌唱中も手をつなぎ、最後に田原から研へホッペにキスを。すでにライブ時間は2時間を越え、作詞:松井五郎氏、作曲:都志見隆氏の30周年の楽曲「Cordially」。そして、本編ラストは、「好きになってしまいそうだよ」のタイトルコールのあと、75枚目のシングルであり、同じく作詞:松井五郎氏、作曲:都志見隆氏の楽曲を。運命は自分が望む道と違う場所へ誘う、という大人のラブソングだ。アンコールまでは、「T・O・S・H・I スーパーアイドルLOVE俊ちゃん!」のコール。ローラースケートで華麗に登場し「ラブシュプール」。ステージ上を縦横無尽にローラースケートで駆け抜けながら歌った。最後は、ステージから飛び出すほどのパワーで。「センチメンタル・ハイウェイ」でアンコールを締めた。ここで、「好きになってしまいそうだよ」のMVが初披露され、終わりかと思いきや、敬愛するマイケル・ジャクソンへのオマージュを込めたダンスを10名のダンサー達とともに踊りきった。2時間40分のステージは休憩なし、アイドルであり、アーティストであり、シンガー、ダンサーとしてやり切った感で笑顔を向け、投げキッスでステージから去った。

TEXT:伊藤緑
PHOTO:田中和子

◎セットリスト
【TOSHIHIKO TAHARA 40TH ANNIVERSARY EVE (ハートマーク) 平成 LAST LIVE!】
2019年4月21日(日)東京・NHKホール
01.哀愁でいと
02.グッドラックLOVE
03.原宿キッス
04.さよならloneliness
05.どうする?
06.ごめんよ涙
07.愛しすぎて
08.DO-YO
09.華麗なる賭け
10.チャールストンにはまだ早い
11.ジュリエットへの手紙
12.ジャングルJungle
13.雨が叫んでる
14.抱きしめてTonight
15.Dynamite Survival
16.Bonita
17.ヒマワリ
18.悲しみ2ヤング
19.ひとりぼっちにしないから
20.顔に書いたロマンス
21.夏ざかりほの字組
22.Cordially
23.好きになってしまいそうだよ
【ENCORE】
24.ラブシュプール
25.センチメンタル・ハイウェイ
【W ENCORE】
Michael Jackson Homage Dance


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