ガールズアーティスト入り乱れの【MITSUBACHI FES 2017】熱烈アクト連発で熱狂の渦に
ガールズアーティスト入り乱れの【MITSUBACHI FES 2017】熱烈アクト連発で熱狂の渦に

 10月21日 恵比寿LIQUIDROOMにて【MITSUBACHI FES 2017 in TOKYO】が開催。そのライブレポートが到着した。
【MITSUBACHI FES 2017】写真(全46枚)

 同フェスは、2012年の初開催から5年という月日を経て、恵比寿LIQUIDROOMという大きな会場へ舞台を移した。Honey Bee Records主催のオーディション企画“ みつばち軽音楽部(1期~4期)”や【MITSUBACHI FES】を経て羽ばたいていったアーティストには、メジャーシーンで活躍するアーティストも多く、謂わばガールズバンドの登竜門的存在にもなりつつある。今回も、新人アーティストから一線で活躍するアーティストまで幅広いラインナップが登場し、熱狂のアクトを展開した。

 会場には、多度グリーンファームによるいちごブースや公式キャラクターの ごーたんも参戦。さらに、限定の蜂メイクやボディジュエリーが楽しめる、メイクアップアーティスト Meiと【MITSUBACHI FES】のコラボブースも設置されていた。

 まずはオープニングアクトとしてMar.na、涼葉、渡部 歩が登場し、大きな舞台への夢や希望がキラリと光る、フレッシュなステージで会場を温めた。そして、PASSPO☆がバンド形式での“BAND PASSPO☆”でステージに登場し、本編スタート。HAWAIIAN6やUNITED等の様々なバンドとのコラボで培ったステージングは、宛ら“バンドマン”と呼ぶに相応しく、熱狂的なライブで観客を盛り上げた。次にステージに立ったのは、Honey Bee Recordsの期待のニューカマー Astrovery。新人らしからぬうねりまくるグルーヴが心地よく、自然に踊りたくなる楽曲群に、今後の活躍に期待せずにはいられない。続けてRucaが登場し、上品でゴージャスなライブを展開。3曲目に披露した「PARTY」では、様々なアーティストの名曲を取り入れたアレンジのコール&レスポンスで会場の空気を一気に引き込んだ。

 そして、スペシャルアクトとして、AMI(Chelsy)、Ruca、NANA(Lily's Blow)による“チェルカブロウ”が登壇し、六会日大前駅を題材とした楽曲「MUTSUAI DRIVE」をダンサーと共に披露。AMIとダンサー達によるダンスとドラムを融合したパフォーマンス“人間ドラム”も飛び出した。同曲は、MVが近日公開されるとのことなので、ぜひチェックしてほしい。中盤にさしかかり登場したのは、たんこぶちん。結成10周年を迎えた彼女たちのライブは“一体感”を具現化したかのような、大きな盛り上がりを見せた。「泣いてもいいんだよ」では山崎あおいがゲストとして出演し、観客を笑顔に染め上げた。その後、人間、シロクマ、ネコ、ウサギで結成された豚乙女が登場し、今年3月にリリースしたミニアルバム『フルボッコ』収録曲を中心に披露。超絶テクで魅せるシロクマ、ライブ中に自撮りをするネコ、楽器も持たず歌も歌わずにパフォーマンスに徹するウサギに、力強くパワフルな歌を届ける人間、異次元すぎるステージに観客は戸惑う事も忘れ、大歓声をあげ楽しんでいた。

 TOKYO MXで放送中の『真夜中のみつばち少女』番組内で行われた、本フェス出演者を探す企画“~突然ですがフェス出ませんか?~”枠として、バクステ外神田一丁目がステージへ。カフェレストラン AKIHABARAバックステージpass飛び出してきた彼女たちは、笑顔で溢れたハッピーな一時を演出した。そして、Ciao Bella Cinquetti(チャオ ベッラ チンクエッティ)は、Draft KingからNOHANA、MAOもバックバンドとして参戦しパフォーマンス。2018年1月9日に中野サンプラザ公演という大きな挑戦を控えている彼女たち、抜群のコンディションで観客を大きく盛り上げた。山崎あおいは持ち前の“包み込むような歌声”と“暖かい空気感”を最大限活かすパフォーマンスで応戦。Cajonと鍵盤にギターを担いだ彼女というアコースティック編成のライブで、今日一番の暖かさ、優しさで会場を包み込んだ。Bitter & Sweetは、バックバンドを迎えパフォーマンス。数々のバンド編成ライブを経験し、バンドの中でも負けない力強くパワフルな歌声と、絶妙なアンサンブルを手に入れた彼女たちのパフォーマンスは圧巻。純粋に、素敵な楽曲を素敵な歌声で届け、100%の笑顔で会場を沸かせてくれた。

 ギターガールズセッションでは、AYUMI(Astrovery)、KAHO、宮澤茉凜(LoVendoЯ)、YURI(たんこぶちん)の4人が登壇した。“女性ギタリスト”と侮るなかれ、テクニックはもちろんのこと、弾き様、表情、どれを取っても紛れもなく正統派ギタリストだった。終盤に差し掛かり、Lily's Blowが登場。か細い身体からは想像出来ない芯のある歌声で、ロックな楽曲や極上なバラードを歌い上げる。様々なアーティストのファンが集まるフェスの中で「全員振り向かせてやる」といった“気合い”を感じさせる熱烈アクトで大きな一体感を作り上げてくれた。

 フェスとの相性は抜群なアイドルネッサンスは、KANA-BOON「シルエット」、supercell「君の知らない物語」、Base Ball Bear「17才」、スキマスイッチ 「トラベラーズ・ハイ」とキラーチューンを連発。ラストには自身初のオリジナル曲「前髪」を披露した。そしてトリ前に登場したのは、Chelsyだ。長丁場の後半ということで、疲れも見えてきた観客たちをそっと包み込むように「Rain」からライブをスタート。珠玉のバラードでオーディエンスの疲れを癒やすと、その後はライブ定番の盛り上がり曲を連発し、会場を鼓舞した。そして大トリ、瀬川あやかの登場だ。フェスの大トリにアコギ1本で登場し、ゆるやかな空気でパフォーマンス。大御所の香りすら感じさせる彼女のステージは、笑顔と暖かさに溢れた多幸感溢れるライブとなった。

 来年以降も開催されるであろう【MITSUBACHI FES】、期待は高まるばかりだ。

取材&テキスト:内山直也
写真:達川範一