SILENT SIREN【サイサイフェス】GLIM SPANKY/感覚ピエロ/ピコ太郎ら出演で今年も大盛況
SILENT SIREN【サイサイフェス】GLIM SPANKY/感覚ピエロ/ピコ太郎ら出演で今年も大盛況

 4人組ガールズバンドSILENT SIRENが主催する、夏恒例の【サイサイフェス】。今年2017年は8月30日に東京・新木場Studio Coastにて開催され、バンドやアイドル全18組が出演。シークレットゲストでピコ太郎も登場した。

【サイサイフェス】写真(全8枚)

 4回目となった今年は新木場Studio Coastのメインステージ、ラウンジステージ、テントステージと3つのステージが使用され、メインステージのトップバッターは5人組バンド、フレンズが務めた。ひろせひろせのラップ、おかもとえみの伸びやかなボーカルを軸に、グルーヴィかつユーモアと楽しさ溢れるサウンドで観客を掴み、会場を一気に盛り上げた。

 次のアクトは、アイドルとバンドをクロスオーバーする6人組、バンドじゃないもん!。神聖かまってちゃんのメンバーでもある、鈴姫みさこがドラムを叩き、望月みゆがベース、甘夏ゆずがギターとショルダーキーボードを演奏したかと思えば、曲の途中に6人でダンスを披露したりと、萌え感たっぷりなサウンドで賑やかなステージを存分に見せつけた。

 そして、シークレットゲストとしてピコ太郎が登場。全身ゴールドの衣装で、世界規模の話題をさらった「PPAP」などを歌唱。怪しげなムードを醸し出し、会場の笑いを誘いながらピコ太郎ワールドを展開する。

 続いて、松尾レミと亀本寛貴によるロックユニット、GLIM SPANKYがブルージーなロックチューンをかき鳴らす。松尾のハスキーなボーカルで歌われる心に突き刺さる歌詞の世界観に、会場全体が魅了された。

 男性2人組アーティストの吉田山田は、吉田結威の奏でるアコースティックギターに乗せて、山田義孝が圧倒的なボーカル力を発揮。それに呼応するように、吉田も太いボーカルで歌っていく。2人の力強いハーモニーに観客は釘付けとなる。

 この後、【サイサイフェス】のオーディションからテントステージに出演を果たしたアマチュアバンドとして、9歳の女の子もメンバーにいるAcc' ent、女性2人男性3人から成るtorolo、兄弟ユニットのGROWING'S、女性1人を含む4人組Made in Raga-saがステージで紹介された。この日のオーディションの優勝者となったMade in Raga-saには、SILENT SIRENのワンマンコンサートでのオープニングアクト出演、そして副賞としてフェンダーのギターが与えられるという。Made in Raga-saのメンバーも「オープニングアクトも、ギターもヤバいです!」と感激の声を上げた。

 【サイサイフェス】も後半戦に突入し、4人組ロックバンド、感覚ピエロがエモーショナルなライブで会場をアツくする。横山直弘(vo,g)が観客を煽りまくり、バンドはタイトで勢い全開のロックチューンを立て続けにプレイ。フロアにいる全ての観客を巻き込む強烈な一体感を作り上げる。感覚ピエロの、ライブ巧者ぶりを存分に見せつけるステージとなった。

 トリを飾るのは、もちろんSILENT SIREN。「爽快ロック」「八月の夜」を披露し、観客のボルテージをガンガン上げていく。すぅ(vo,g)、ひなんちゅ(dr)、あいにゃん(b)、ゆかるん(key)はこの日、普段の衣装と違い、珍しくメンバー全員が私服でステージに上がっていたが、それは“ありのままの自分たちで勝負をしたい”という気持ちの表れでもあった。アップチューンの「吉田さん」を歌唱し会場の一体感を高めると、ファンキーなディスコチューン「フジヤマディスコ」をたたみ込む。すぅのカッティングギター、あいにゃんのスラップベース、ひなんちゅのグルーヴ、ゆかるんは鍵盤を弾きながらジュリ扇を振り回す。観客も至るところで踊って扇子を振ってと大盛り上がりとなった。

 MCではひなんちゅが「好きなバンドのライブを見ていろんな気持ちになれました。ほんとにいいフェスですね。私たち4人とも、ほんとに音楽が好きでバンドをやってるんです。【サイサイフェス】に出てくれたみなさんに感謝しかないですし、初めてサイサイ見てくれた人に私たちを好きになってくれたらうれしいです」と語り、すぅが「私たちは、あまりバンドマンの友だちが少ないのがコンプレックスだったんです。でも、ちょっとずつ自分たちの気持ちを伝えて、それがアーティストさんに伝わって、こうやって対バンしようよって言ってくれたり、お願いしますって言って快く引き受けてくれるのがめちゃめちゃうれしいです。これからも私たちは、バンドマン、ガールズバンドとしてもっともっとがんばっていきます!」と思いの丈を声にすると、観客から大歓声が湧き起こった。

 そして、10月11日に発売されるニューシングル「ジャストミート」を演奏。初披露にも関わらず、観客もタオルを振ってノリノリで盛り上がった。テンションみなぎる会場に、彼女たちは「What show is it?」を投下。すると、会場全体が「ワッショイ! ワッショイ!」の大お祭り騒ぎ。曲中には、SILENT SIRENのマスコット、サイサイくんもステージ登場。熱気高まる中、「ぐるぐるワンダーランド」が披露される。フロア一帯がタオル回しの嵐となるなど、観客のボルテージも最高潮となって、SILENT SIRENのライブはフィニッシュとなった。

 熱気の冷めない観客の“サイサイ”コールに応えて、アンコールでメンバーがステージに戻る。すぅが「アンコールは、今日の出演者と一緒に盛り上がっていくぞ!」と声にすると、【サイサイフェス】出演者がステージにずらりと並ぶ。バンもんの甘夏ゆずがギターで加わり「チェリボム」が演奏された。もはや、ステージ上もフロアも境目なし。全員がひとつになって、サビの“チェリチェリボム”を大合唱。アツさみなぎる最高の空間ができあがってライブは大団円で締めくくられた。すぅが最後に挨拶し、メンバーは横一列で手をつないで深々とお辞儀。こうして今年の【サイサイフェス】の幕は閉じた。

PHOTO:高田 真希子