第1位はフェレンツ・フリッチャイ「悲愴」、アリス=紗良・オット4年ぶりのソロ・アルバムが第2位
第1位はフェレンツ・フリッチャイ「悲愴」、アリス=紗良・オット4年ぶりのソロ・アルバムが第2位

 今週のBillboard JAPAN Top Classical Albumsは、創設120年を迎える名門レーベル、ドイツ・グラモフォンがリリースしたベスト100プレミアムから、フェレンツ・フリッチャイ「チャイコフスキー:交響曲第6番悲愴」が第1位にチャートイン。アナログ期の名録音を最新リマスターで聴きたいファンには見逃せないタイトルとなった。本録音はフリッチャイの手術後再起を記念する録音であり、またグラモフォンにとっても初の「悲愴」ステレオ録音をめざした記念盤でもある。

 第2位には、アリス=紗良・オットの4年ぶりのソロ・アルバム「ワンダーランド」がチャートイン。グリーグづくしの1枚となっており、エサ=ペッカ・サロネン指揮、バイエルン放送交響楽団とのピアノ協奏曲をはじめ、抒情小曲集、とペール・ギュントのピアノ編曲などを収録。近年『情熱大陸』『笑ってコラえて!』『報道ステーション』出演など日本での露出が増えた影響が見える結果となった。9月27日から予定されている全国ツアーは全10公演。引き続きのチャートインが期待できそうだ。

 他、生誕230周年を迎えるブルーノ・ワルターが9位「ドヴォルザーク:交響曲 第8番&第9番「新世界より」」、15位「ブラームス:交響曲第3番 / 交響曲第2番」、20位「ベートーヴェン:交響曲 第5番「運命」シューベルト:交響曲 第8番「未完成」」と、3枚同時のチャートインを記録。巨匠のさめやらぬ人気を見せつける結果となった。text:yokano

◎【Top Classical Albums Sales】トップ10
1位『チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》』フェレンツ・フリッチャイ
2位『ワンダーランド』アリス=紗良・オット
3位『チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番&ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番』中村紘子
4位『ウェーバー:歌劇《魔弾の射手》全曲』カルロス・クライバー
5位『R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》,他』ヘルベルト・フォン・カラヤン
6位『ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番・第31番・第32番』マウリツィオ・ポリーニ
7位『展覧会の絵』冨田勲
8位『0歳からの育脳クラシック』
9位『ドヴォルザーク:交響曲第8番&第9番「新世界より」』ブルーノ・ワルター
10位『武満徹=ギター作品集成 1961~1995』鈴木大介