故ジョージ・ハリスンと息子の作品をBicycle Musicが世界独占契約
故ジョージ・ハリスンと息子の作品をBicycle Musicが世界独占契約

 音楽出版と著作権運用を行うBicycle Musicが、元ザ・ビートルズのギタリスト、ジョージ・ハリスンが遺した作品に関して世界的独占出版管理契約を交わした。故ハリスンのカタログには、ザ・ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』や『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』の収録曲をはじめ、ソロ時代の曲、映画のために書いた曲など、400作品あるそうだ。

 同契約には息子ダーニ・ハリスンの作品とともに、交流があったラヴィ・シャンカールの曲もいくつか含まれるという。

 ハリスンの未亡人であるオリビア・ハリスンは声明で、「Bicycle Musicとの新しいパートナーシップをスタートすることができ、ダーニも私も喜んでいます。Bicycleがこのような幅広い音楽に大変熱心なので楽しみです」と述べている。

 カタログには、ジョージ・ハリスンによる「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」、「サムシング」、「ヒア・カムズ・ザ・サン」、「マイ・スウィート・ロード」、「美しき人生(What Is Life)」、「過ぎ去りし日々(All Those Years Ago)」などの他、トラヴェリング・ウィルベリーズの『トラヴェリング・ウィルベリーズ Vol.1』、『~Vol.3』に提供した楽曲も含まれるそうだ。

 声明にて、Bicycleのジェイク・ワイズリーCEOは「ジョージ・ハリスンの歌を聴いて育った私に、これら不朽の作品を扱う機会と責任に恵まれる日が来るとは、思いもよりませんでした。これらの曲は音楽を出版する者にとっての夢です」と話す。

 同契約でカバーされるダーニ・ハリスンの作品は、2012年の映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』のスコアに提供した曲や、自身が所属するバンド、Fistful of Mercyのアルバム『As I Call You Down』からの曲、そして『ディヴァイド』、『Seattle Road』、『Learning To Drive』のような映画やテレビ番組のスコアとして提供したものだ。

 クリエイティブ上級副社長兼A&Rを務めるマイケル・ピズートは、「私にとって大きな影響力を持ち、大変密接な音楽の遺産でクリエイティブな仕事ができ、これ以上に光栄なことはありません。カタログにあるジョージの最も愛され、良く知られるヒット曲の奥には、深い魔法の泉、すなわちジョージの神秘的な精神の光と影を鮮やかに映し出す曲があります。また、多岐にわたる作品や将来のプロジェクトでダーニと仕事をするのも楽しみです」と語っている。

 なお、親会社のConcord Bicycle Musicは今回の契約により2人のビートルズ・メンバーを抱えることとなった。姉妹会社のConcord Music Groupもライセンス契約のもと、全ソロ作品やウィングスの全カタログを含むビートルズ以降のポール・マッカートニーの音楽全てを出版している。