お気に入りの音楽サービスにおいて、アプリ内課金を利用する米モバイル・ユーザーが増えてきていることが明らかになった。Pandora(パンドラ)、Spotify(スポティファイ)、Apple(アップル)による音楽ストリーミング・アプリ3つが初めて、8月のアプリの収益ランキングで上位に顔を揃えた。数多くのプラットフォームのアプリを調査するApp Annie(アップアニー)が9月24日に発表した数字によると、この3社がゲーム以外の全アプリにおいてトップ10に入っているのだ。

 ユーザー登録数2億5,000万人以上、1か月のリスナー数7,600万人以上のPandoraは、iOSとGoogle Playチャート共に2位だった。オーストラリアやニュージーランドでも利用できるものの、人気は主に米国におけるもの。同サービスは7月にも2位になったが、Google Playでは5位からの上昇となった。

 ネットラジオを先導するPandoraは、アプリ内のサブスクリプション課金で成功を収めてきている。CFOのマイク・へリングによると、これが10月31日までの四半期におけるサブスクリプションの成長の推進力になったという。今年はじめにモバイルリスニングの上限を一時的に設けた後、アプリ内課金の収益が伸びた。

 また、Spotifyは1か月前のiOSチャートで14位から7位に上昇。6月末にアプリ内サブスクリプションを開始した同サービスは、Appleに支払う30%の手数料を埋めるため、アプリ内サブスクリプションの料金を上げた。契約者はSpotifyのサイトからクレジットカード払いをすることでスタンダード料金に変更することができる。

 なお、Beats Music(ビーツ・ミュージック)を持つAppleは、iOSチャートで2ランクアップの9位になった。App Annieの説明によると、Beats Musicは8月にApp Store内の目立つ場所に置かれていたとのこと。同アプリは新しいiOS端末の所有者にみせるアプリの一覧“Apple Apps”と、App Storeのページの“Apps Made by Apple”(Apple製アプリ)に取り上げられた。Beats MusicはAppleによる買収の1か月以上前の4月にアプリ内課金を追加している。