Apple社が、Beats Electronicsと音楽ストリーミングサービスのBeats Musicを30億ドルで買収することが発表された日。金融機関の最大手モルガン・スタンレーが、今回の買収についてのリサーチ報告を明らかにした。

 報告によると、今年の第1四半期におけるiTunesでの1アカウント当たりの利用料は、1年前の2.90ドルから1.90ドルに減少。その一因と見られているのが新しいストリーミング・サービスの台頭で、今回のBeats Electronics買収はビデオ分野での助けになりうるとしている。ただ、既に“デジタル・リビングルーム”は、アップル・テレビと競合するRoku、Amazon Fire TVなどのセットアップ・ボックスや、各ケーブルテレビ会社、NetflixやAmazon Primeといったサービスが溢れかえっているのが現状だ。

 そのため他社もデジタル音楽事業の転換に取り組む必要性があることは確実で、Amazonは独自のストリーミング・サービスの導入を予定。Googleはミュージック・ダウンロード・ストアに合わせた有料サービスを開始しており、サムスンもストレージ・サービスを中止して、オンライン・ラジオのMilk Musicをスタートしている。