砂漠の真ん中でカローラとすれ違う アフリカ道路事情(1) <アフリカン・メドレー> (1/2) 〈アサヒカメラ〉|AERA dot. (アエラドット)

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砂漠の真ん中でカローラとすれ違う アフリカ道路事情(1) <アフリカン・メドレー>

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初めてのアフリカ、初めての縦断。不安と意気込みから、行商をできるほどの装備を持って旅を始めた。 モロッコ 1995年/Morocco 1995

初めてのアフリカ、初めての縦断。不安と意気込みから、行商をできるほどの装備を持って旅を始めた。 モロッコ 1995年/Morocco 1995

ひと休みしていると、すぐに子どもたちが集まってきた。 ゲルミン・モロッコ 2001年/guelmim,Morocco 2001

ひと休みしていると、すぐに子どもたちが集まってきた。 ゲルミン・モロッコ 2001年/guelmim,Morocco 2001

サハラ砂漠の西端。西サハラ内を南北に抜ける幹線道路は舗装路されている。 ブジュドゥル近郊・西サハラ 2001年/Boujdour,West Sahara 2001

サハラ砂漠の西端。西サハラ内を南北に抜ける幹線道路は舗装路されている。 ブジュドゥル近郊・西サハラ 2001年/Boujdour,West Sahara 2001

 広大なアフリカ大陸のうち25カ国を訪ねてきた、フリーランスライターで武蔵大学非常勤講師の岩崎有一さんが、なかなか伝えられることのないアフリカ諸国のなにげない日常と、アフリカの人々の声を、写真とともに綴る。

 サハラと聞いてなにが思い浮かぶだろうか。ラクダのキャラバン隊? それともパリ・ダカールラリーの舞台? 今回は、一歩間違えば死につながるかもしれない過酷な砂漠地帯で、現地の人々のたくましさが伝わってきそうな、アフリカ道路事情についてお伝えします。

【アフリカン・メドレー フォトギャラリー】

*  *  *
 アフリカの地に暮らす多くの人々にとって、長距離を移動する際の主な移動手段は自動車だ。私も、日本からアフリカ各国に飛行機で降り立ってからは、できる限り国内便の飛行機を使わずに、国境を越えるような長距離の移動であっても、タクシーやバスなどの公共交通機関を使って動き回ることにしている。なぜなら、陸路の移動では、自然だけでなく、人々の暮らしぶりを肌で感じやすいからだ。

 南北に約8000km、東西に約7400kmにわたる広大なアフリカ大陸における道路事情は、舗装路、悪路、砂漠など、地域によって様々。今回から3回にわたって、アフリカ各地の道路事情をお伝えする。

 モロッコやチュニジア、エジプトなど、地中海に面する北部アフリカの国々においては、舗装された主要道路があり、移動ルートも豊富なため各国内における移動に難しいことはない(政情不安からくる困難さについての説明は、今回は割愛)。一方、これら北部アフリカの国々から西部・中部・東部アフリカの国々へ向けて南下しようとすると、とたんに移動ルートの選択肢が激減する。南下するためには、サハラ(砂漠地帯)を越えなければならない。
 
 あたりまえだが、自動車でサハラを越えるためには、ガソリンと道が必要だ。いずれの要件も満たされなければ、自動車が走行することはできない。一般的な車両が無給油で走行できる距離は長くても4~500km程度。補助タンクを携行するにしても、ガソリンのある街から街へと移動していかなければならない。

 道も、選ぶ必要がある。パリ・ダカのようなレース車両ならば柔らかい砂丘も難なく越えられるが、一般車両には限界がある。砂丘はタイヤが埋まりやすく、燃費も舗装路の半分程度まで落ちる。自動車で走行しやすいエリアを絞り込み、ガソリンのある街を結んでいくと、通るべき道も、数本に収斂(レン)されていく。

 路面の状況に応じていくつもの支線ができることはあるが、サハラ越えのために現実的に取り得る選択肢を大別すると、西サハラからモーリタニア、アルジェリアからニジェール、エジプトからスーダンへ抜けるルートのいずれかとなる。東西約5000km以上にわたってのびるサハラ砂漠に、自動車で越えられるルートは、たったの3本しかない。


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