プロゴルファーの丸山茂樹さんが、若手が活躍する男子ゴルフ界について語る。
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いやー、2022年も終わりですね。
僕自身はとくに大きなアレもなかったんですけど、肩の手術をして、ゴルフがだいぶね。もちろん思うようにはいかないですけども、以前よりも気持ちよくスイングできるようになったのは、大きな収穫の年だったのかなと思います。まあ、僕はそんなもんですかね。
国内の男子ゴルフ界は世代交代の始まりというか。僕も3年ぐらい前に「もうちょっとしたら、いろんな若手が出てきますよ」なんて話をあちこちでしてたんですけども、ようやく若い選手たちや、海外志向の選手たちが出てきましたよね。
蝉川泰果(21)に大西魁斗(24)、桂川有人(24)。賞金王になった比嘉一貴(27)に2位の星野陸也(26)。彼らの最高が27歳なんでね、僕らの時代からしてみたら、すごい若手が活躍してるという感じです。
彼らに目を向けてほしいのは、これも結構しつこく言ってますけど、自分が一番自信のある技術を磨くことですね。やっぱり自分のアピールポイントを持ってるかどうかが大事だと思います。
昔だったらティーショットは尾崎将司、アプローチ・パターは青木功というね。そうやって言われるようなプロゴルファーになっていってほしいなと思います。
これはね、ほんとにどんな時代でも大事です。だから河本力(22)なんかは飛距離のアドバンテージがすごいんで、ドライバーといえば河本力と。ゴルフファンのみなさんからそう言われることって大事だし、新しいステージに打って出るときに、その技術こそが自分を支えてくれることになりますから。
さて、22年は松山英樹(30)にとってプロ転向10年目の節目の年でした。いきなりハワイでのソニー・オープンで優勝。アジアの選手で最多タイの米PGAツアー8勝目を挙げました。ただトータルで見ると、けがに苦しめられた年にもなってしまいました。