田村耕太郎さん。
田村耕太郎さん。"アホ"のお悩みを大募集中!是非お気軽にご投稿ください(https://goo.gl/Wuykqu)。採用された方には、田村耕太郎さんが連載でアドバイスをさせていただきます

アホに時間を奪われてはダメ!(※イメージ写真)
アホに時間を奪われてはダメ!(※イメージ写真)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークワンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、41万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「タイムコスト」について。

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【相談】こまごまとした人付きあいに時間を奪われ、本当に集中したい仕事や自分の趣味ために時間を割くことができません。田村さんは投資教育など、いろいろな事業に携われていますが、いったいどうやって時間を捻出されているのでしょうか?

■好循環を生み出す仕組み

 おかげさまで私自身のタイムコスト(時間あたりの付加価値)は自分史上最高となっています。

 となると、判断の数を減らす、人と会う機会を減らす、お金のことを考えることを減らす、という志向になってきます。そして、これが好循環をもたらしてくれます。

 物欲がないので、清貧そのものに近い生活で、無駄使いはもともとしません。夏しかないシンガポールを拠点にしていると好きだった服にもお金がかかりません。シェアリングサービスをフル活用で、所有しなければ出費も限定的です。モビリティを常に考えているので、家も買いません。

 このように、判断の数を減らすことは重要で、節約を考えることもなくなりました。節約するために知恵を絞るより、その時間仕事に専心した方が、削れるコストより生み出す利益の方がはるかに大きいからです。

 仕事としての事業投資はやりますが、金融投資は放ったらかしです。商品を調べて購入したり売買のタイミングを見たりしている時間とエネルギーがあれば自分の仕事に専心した方がリターンは圧倒的に大きいからです。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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