日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、2人の女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。23日に埼玉・熊谷で国内観測史上最高となる41.1度、また東京・青梅でも40度を超えるなど、猛烈な暑さが続いている。気になるのは熱中症だが、今回は、子どもの熱中症予防について、自身も1児の母である森田麻里子医師が「医見」します。
【熱中症最大級の警戒が必要! 猛烈な暑さとなる名古屋や岐阜の天気はこちら】
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今年は関東の梅雨明けが異様に早く、6月からずっと猛暑が続いていますね。子どもの熱中症のニュースも毎日のように報道され、心が痛みます。
実は我が家でも、ひやっとすることがありました。
朝から涼しいデパートへお出かけを計画していたのですが、子どもが早く外に遊びに行きたくて、出発まで我慢できなくなってしまいました。暑いとはいえまだ朝の時間、ほんの10分ほど散歩へ連れて行ったのですが、その後ベビーカーに乗せて移動していても、いつもより静かでおりこうさん過ぎるのです。ぐったりしているわけではないのですが、抱っこすると、体がかなり熱くなっていました。急いで服を脱がせて冷やし、事なきを得たのですが、気が気ではありませんでした。
■熱中症は、気温より湿度の影響
熱中症と言うと、気温が注目されがちですが、実は湿度の影響がとても大きいです。
体温を下げるのに最も効果的な体のしくみは、汗をかくことです。かいた汗が蒸発するときに、体の熱を奪っていき、体温が下がります。しかし、湿度が高いと汗が蒸発しにくいので、体温を十分に下げることができなくなってしまいます。熱中症のリスクの70%は湿度の影響であり、20%が輻射熱(地面や建物から受ける熱)、残りの10%が気温と考えられています。
日本の夏は、湿度が80%を超えることも珍しくありません。強い日差しでアスファルトも高温になるこの時期、いかに熱中症のリスクが高いか、おわかりいただけると思います。
熱中症にならないために、暑さに慣れておいた方がよい、ということも良く聞きますね。確かに、「暑熱順化」といって、汗の量が増える、比較的低めの気温から汗をかくようになる、汗に含まれる電解質の量が減る、のような変化が体に起こるのは事実です。これらの変化により体温を下げやすくはなりますが、体温が高くても平気になるわけではありません。また、暑熱順化に必要な期間は7~14日程度と言われていますが、小さい子どもはもっと長くかかる可能性があります。