福岡出身の芸人といえば、博多華丸・大吉の2人というイメージが定着している。全国放送のバラエティー番組やワイドショーだけでなく、地元でも冠番組を持ち、イベントや広告の出演も多い。一方、同じ福岡出身なのに「全然呼ばれない」というカンニング竹山さん。完全プライベート、手弁当でスタートしたローカル局にアピールする方法とは。
* * *
ちょうど2週間ぐらい前から、YouTubeをやり始めたんですよ。制作会社の仲の良いディレクターとプロデユーサーの3人で、昔から「何かやろう」ってずっと話していたんですけど、ちょっと新しいことを思いついて。
簡単に説明すると、「福岡で自分の番組を持ちたい」っていう企画です。僕は福岡出身なんですけど、福岡のテレビから話(出演依頼)が全然、来ない。だから番組を一つも持ってない……。僕のこの気持ちが福岡のテレビマンたちに全然伝わらないから、勝手に自分たちでパイロット版を作って「竹山はこんなこともできますよ」ってことを見てもらおうと思ってるんです。福岡のテレビをいろいろ見たけど、こんな感じ多いよね。それなら竹山もできますけど、どうですか?って感じで。
ようは、公開のプロモーション。自分で金払って、自分らでロケしてきましたっていう、本当に手弁当なんです。オジサン3人で小さなデジカメ持って、ロケやってるだけ。事務所も関わっていないから、登場するお店にも「看板出てもいいですか」「ここでこうやって撮っていいですか」って全部自分で交渉するんですよ。
事務所は1泊2日のスケジュールを開けてもらっただけで、もちろんギャラなんか出ないから、お金のことを言うとマイナスばっかり。それぞれ福岡までの移動はマイルで取っって、ホテル代だけは制作会社が「俺が出すよ」って言ってくれたけど、ロケ中の買い物とか、レンタカー代とか、駐車場代、飯代とか、全部僕が払ってます。飯は基本的にはロケをしながら食うんですけど、スタッフの分の昼飯も必要ってことになって「何でお前らのも!?」って言いながら……。もういくら払ったんだよ、ってぐらい。
ただね、これ本当に面白いんです。