ギャラが出ないから仕事ではないんだけど、思いっきり本気だから、ただの遊びでもない。僕らはただアポ無し旅をしているんじゃなくて、あくまでも目標があるんですよ。地上波で、しかもキー局ではなく福岡の局でやりたいんだ!っていう目標が。だからネットの番組に出るのともまた違う。いま大手のネット番組を作っているスタッフって、基本的にはテレビを作っているスタッフで、ネットテレビはもうちゃんとしたテレビ局ですから。テレビ朝日で番組やったり、フジテレビで番組やったりするのと全然変わらないシステムなんです。

 僕らが始めたのは、テレビみたいなYouTube。一つのネットの遊び方でもあるし、ネットと地上波の融合ということにもなると思うんです。いままでネットはネット、地上波は地上波と切り離されていて、ネットは地上波のサブ的な扱いだったり、「ネットでは好きなことをやってまーす」って感じだったりしたけど、僕らはネットで好きなことやりつつ、地上波と連動したい。そういうことできないかなって、3人で始めたんです。

 ただ、普通のユーチューバーと違うのは、これを撮っているのは一流の制作陣だってこと。「リンカーン」や昔の「愛のエプロン」の演出やってたり、「ロンドンハーツ」の初期のスタッフだったりするから、演出や編集能力はプロ中のプロなんですよ。ほかの番組の仕事もあって忙しいのに、1円も入らないこの仕事をやってくれている。そういう意味でも、これって本気の仕事でもあるんですよ。

 それに、実はこれ、裏で手を回していないんです。福岡の局には知り合いのプロデューサーとかディレクターもいるんだけど、それやっちゃったら面白くなくない? リアルに待とうよってことで。福岡のロケで約4分の動画が8話か9話ぐらいになると思うんですが、本当に福岡の特番とかにつながったら面白いと思うし、もし福岡で引っかからなかったら、「福岡ではダメだったけど……」ってことで、ほかの都道府県でもいけるわけです(笑)。

暮らしとモノ班 for promotion
2024年の『このミス』大賞作品は?あの映像化人気シリーズも受賞作品って知ってた?
次のページ
日々の“仕事”を楽しむための工夫