今年のカレンダーで言うと、12月29・30・31日で20分ハーフなどに試合時間を短縮したグループステージ戦。1月2日にラウンド16、4日に準々決勝、6日に準決勝、8日に決勝といった日程だ。これならトーナメント突入後の日程も確保できて、本田監督の強く求める「中1日の確保」も実現できなくはない。20分ハーフの試合は物足りないと思われるかもしれないが、あっという間に終わるので出足からの爆発力と決定力が強く求められるため、「育成」を考えても、これはこれでアリなように思う。日本高校選抜も毎年、この短い試合時間にしっかり適応している欧州勢と、ついついじっくりゆっくり戦おうとしてしまう自分たちの間にあるギャップに苦しめられている。

 一方、現行スケジュールを微妙に緩和するだけなら、いろいろな案が出てくる。たとえば、1月1日の天皇杯決勝が将来的に移行されることを見越して、12月30日に1回戦、1月1日に2回戦、3日に3回戦といった組み方をすれば、今年のように最もシビアな暦の年でなければ決勝まで中1日以上を確保していくことも不可能ではない。

 さらに、より現実的でミニマムな案としては、今年のようなシビアな暦の年に限定して、少しだけやり方を変えるという手もある。今年で言えば、8日の成人の日には準決勝を設定し、決勝戦は翌週土曜日の13日あるいは日曜日の14日に行えばいい。この最後の案については、日程変更にさらに消極的な層も受け入れやすい、かなり「やれる」アイデアではないだろうか。

 選手権の日程改革については「どうせ無理」と思う必要は別にない。筆者ひとりの頭で考えたものでもいろいろな可能性が出てくるのだから、検討する価値と余地は十分にあるはず。まずは議論を始めてみてはいかがだろうか。(文・川端暁彦)

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